不要なソニーパソコンはどうする? 知って得する処分法!

一昔前は、日本でノートパソコンといえばVAIOといわれるほど、ソニーパソコンは人気がありました。しかし、近年国産パソコンの需要は低下し、2014年にはついにソニーもパソコン事業から撤退しています。このようなこともあり、これまでソニーパソコンを愛用していた方も、ほかのメーカーのパソコンに買い替えようと考えていることでしょう。しかし、買い替えるとなると困るのが、ソニーパソコンの処分・廃棄方法ですよね。そこで、今回は、ソニーパソコンの処分・廃棄方法についてご紹介します。

  1. パソコンの処分について
  2. ソニーのパソコン処分について
  3. ソニーパソコン、処分の前にすべきこと
  4. ソニーパソコンを不用品回収業者に処分してもらう場合
  5. ソニーパソコンの処分でよくある質問

この記事を読むことで、ソニーパソコンをお得に処分する方法を知ることができます。処分の前にやっておくべき注意点などについても解説していますので、ぜひ最後までお付き合いください。

1.パソコンの処分について

1-1.パソコン=ゴミではない

使えなくなったパソコンを「ゴミに出そう」と考える方も多いと思いますが、実はパソコンはゴミとして処分することはできません。2003年4月7日に改正され、同年10月1日から施行された「資源有効利用促進法」によって、パソコンの回収と再資源化が義務付けられたためです。現在では同法を俗に「パソコンリサイクル法(PCリサイクル法)」ともいいます。

1-2.パソコンリサイクル法の目的と必要性

ご存知のように、日本は非常に資源に乏しい国です。特に、高度技術に必要不可欠なレアアースなどはほとんどを輸入に頼っています。そのため、自給できない資源を使い捨てにしてしまう社会構造は、国として非常に危険です。その最たる例が、2010年ごろの尖閣諸島沖中国漁船衝突事件が原因で行われた、中国のレアアース対日禁輸でしょう。大部分を中国からの輸入に頼っていた日本は大打撃を受けました。また、貴重な資源はどれも高価です。分解・溶解すればまた使うことができるのですから、簡単に使い捨てをするのは大きな損失になりますよね。このようなこともあり、資源を有効に活用するパソコンリサイクル法はとても有意義といえるでしょう。

1-3.PCリサイクルマークについて

1-3-1.PCリサイクルマークってどんなもの?

PCリサイクルマークとは、2003年10月以降に施行されたパソコンリサイクル法に伴い、家庭向けパソコンに貼り付けられたシールのことです。PCリサイクルマークが貼られているパソコンには、販売価格にあらかじめ回収およびリサイクルの費用が含まれています。そのため、PCリサイクルマークがついていれば、費用を負担せずにメーカーに回収・処分してもらうことが可能です。

1-3-2.どこに貼られてるの?

ノートパソコンの場合は底部、デスクトップパソコンの場合は本体背面、もしくは側面に貼られています。

1-4.PCリサイクルマークがついているパソコンの捨て方

PCリサイクルマークがついている場合は、基本的に製造メーカーに依頼すれば無料で回収してもらえます。インターネットか電話からメーカーに回収の依頼をし、宅配等で送りましょう。ただし、PCリサイクルマークがついていても、製造メーカーが倒産していることがありますよね。そのような場合でも、事業を継承する業者があれば、当該事業者に回収してもらうことが可能です。継承事業者もいない場合は、リサイクル業者等に有料での回収をしてもらいましょう。たとえば、一般社団法人パソコン3R推進協会では、メーカーが倒産したパソコンや、PCリサイクルマークのつけられていないパソコンを有償で回収しています。また、営利を目的としていないため、有償の場合でも安く回収してくれるのが特徴です。

1-5.PCリサイクルマークがないパソコンの捨て方

PCリサイクルマークがないパソコンの場合、リサイクル業者などを利用して有料回収してもらうことになります。

2.ソニーのパソコン処分について

2-1.ソニーパソコンの特徴、人気について

ソニーのパソコンといえばVAIOですよね。現在では株式会社VAIOとして2014年に独立してはいますが、それまではソニーにより開発・販売されていました。ソニーは音声と映像の分野で世界をリードしている企業です。そのため、AV編集などに強みを持っています。また、軽量・薄型のデザインの先駆けともいわれており、VAIOの代名詞ともなりました。さらに、当時は白・黒・灰色で占められていた筐体(きょうたい)の色に、バイオレット(紫色)という特徴的な色を採用したことでも有名です。バイオレットを選んだのは、バイオという愛称に語感が似ており、色からVAIOを関連付けて覚えてもらうためでした。結果としてこの試みは成功し、VAIOというブランドが確立されていったのです。しかし、最近はAppleなどの海外パソコンが躍進してきていることもあり、シェアが低迷しています。

2-2.ソニーパソコンの処分サポートについて

今回ご紹介したように、ソニーパソコンはソニーに回収してもらえます。こちらを確認してみてください。ホームページに書かれているように、事業系パソコンと家庭用パソコンでは処分の仕方が異なりますので注意しましょう。

また、ソニーでは「ソニーストア 下取サービス」というものがあります。これは、ソニーストア直営店舗、または買い取りサービス提供会社である「デジタルリユース」「ソフマップ」が下取り・買い取りし、その下取り・買い取り金をソニーストアで新しく購入する際に利用できるサービスです。

2-3.適応機種

ソニーは2014年にパソコン事業であるVAIOを日本産業パートナーズに売却しました。その後、VAIO株式会社として独立しています。そのため、ソニーで引き取ってもらえるのは、原則として2013年以前の製品です。2014年以降に販売されたものに関しては、VAIO株式会社に依頼することになります。

2-4.自治体による処分について

資源有効利用促進法によって、パソコンはゴミとして処分することができなくなりました。そのため、自治体は自主的に回収していません。しかし、自治体が設置している小型家電回収ボックスを利用して処分することが可能なところもあります。回収ボックスの設置場所は以下のとおりです。

  • 大型スーパー
  • 市役所(および、区役所)
  • 支所
  • 図書館
  • コミュニティーセンター
  • 公民館
  • イベント会場

回収ボックスには大きなデメリットがあります。都市部などでは設置されていますが、人口の少ない地域などでは設置されていないことがあるのです。また、回収ボックスには電池を入れることができません。電池は事前に取り外し、電池のリサイクル協力店などを利用する必要があります。

3.ソニーパソコン、処分の前にすべきこと

3-1.パソコンデータを消去することの必要性

時々、パソコンデータを消去せずに廃棄しようとする方がいます。しかし、これは非常に危険です。たとえば、会社の重要なデータを消去せずに捨ててしまって復元され、悪用されれば、解雇は免れません。最悪の場合には会社側から多額の賠償金を請求されることになるでしょう。そのほか、個人の趣味などで、他人には見せられないようなデータなどが入っている場合も、流出すれば大きなトラブルにななります。

とはいえ、中には「自分のパソコンには大したものが入ってないし……」と楽観している方もいるでしょう。しかし、自分が覚えていないだけで重要なデータが入っている可能性があります。たとえば、銀行や通販サイトなどのパスワードは良い例でしょう。忘れないようにと、テキストドキュメントなどに記録しておく方が非常に多いからです。悪用されれば、大きなトラブルに発展してしまいます。楽観する前に、一度パソコンを調べてみてくださいね。 

3-2.データの消去方法

よく勘違いされがちですが、データを「ゴミ箱」に入れるだけでは消去したことになりません。また、ゴミ箱に入れた後に「ゴミ箱を空にする」を実行してもダメです。ゴミ箱を空にする際に、「完全に削除」と出てくるので安心してしまいますよね。しかし、完全消去といいながら、パソコンに深い知識がある人なら復元できてしまうのです。では、どのようにすれば、本当に消去ができるのでしょうか?

それは、「上書き」です。データを無意味なデータに上書きをすれば、復元は非常に難しくなります。しかし、すべてのデータに手動で上書きするのは現実的ではありません。そこで、データ消去ソフトを利用することをおすすめします。インターネット上で無料配布されているソフトでも消去は可能ですが、やはり有料ソフトの方が消去のレベル、作業スピードなどの点で上です。できれば有料ソフトを使いましょう。

とはいえ、これから捨てるもののためにお金をかけることに抵抗を感じる方もいますよね。そのような方は、パソコン回収業者に依頼をすると良いでしょう。パソコン回収業者は、パソコンを回収した上でデータの消去も行ってくれます。もちろん、データの消去は専用のソフトを使いますし、中のデータをのぞき見るようなこともしません。たとえば、パソコンダストの場合、アメリカ国防総省でも採用されている方式でデータ消去し、その上で、専用のハードディスク破壊機を使って完全復旧不可能な状態にします。一石二鳥の方法なので、ぜひ、パソコン処分の際には利用してみてください。

3-3.大切なデータは移行しておこう

たとえば、友人や家族との思い出の写真や動画、趣味のデータ(楽譜・電子書籍・ゲームなど)、仕事で使うデータなど、大切なデータも一緒に処分してしまっては大変です。パソコンを処分する際には、重要なデータをほかのハードディスクに移行しておきましょう。

移行方法は手動とソフトの2種類があります。手動の場合は、データを切り取り、移行先のハードディスクに貼り付けることで可能です。ソフトの場合は、まず、インターネットなどからソフトをダウンロード・インストールします。ソフトを起動し、指示に従って移行しましょう。ソフトの使い方がわかない場合は、ヘルプやreadme、インターネットの解説サイトなどを参考にしてください。

3-4.自作PCや周辺機器は捨てられるの?

自作PCを処分する場合は、パソコンのリサイクル業者などに有償で回収してもらうことになります。また、ディスプレイに関しては、パソコン同様の処分方法です。製造メーカーに回収の義務があります。また、PCリサイクルマークに関しても同様です。ついていれば無料回収で、ついていなければ有料回収となります。プリンターやマウス、キーボードなどの周辺機器に関しては、パソコンリサイクル法とは関係がありません。そのため、自治体にゴミとして出すことができます。不燃ゴミや可燃ゴミなど、自治体の回収方法に従って処分しましょう。

4.ソニーパソコンを不用品回収業者に処分してもらう場合

4-1.不用品回収業者による処分

4-1-1.回収の流れ

まずはインターネットか電話で回収の依頼、および回収方法を選択します。業者によって異なりますが、「宅配回収」「持ち込み回収」「出張回収」の3種類が基本です。ただし、出張回収は処分するパソコンの数がある程度必要となります。数が少ない場合(パソコン1~2台など)は宅配回収か持ち込み回収で依頼しましょう。宅配の場合は、新聞紙などで保護してから梱包(こんぽう)し、配送業者に依頼します。送料無料で回収している場合は「着払い伝票」、送料有料の場合は「元払い伝票」を使用しましょう。後は、業者側の査定を待つだけです。

4-1-2.料金について

パソコンは価値が高い資源(レアアース・貴金属)が多く含まれているため、業者によっては無料で回収してくれることがあります。詳しくは、利用業者のホームページの無料対象品目を確認してみましょう。ちなみに、パソコンダストでは以下の製品を無料で回収しています。

  • 液晶モニター
  • 液晶テレビ
  • デスクトップパソコン
  • ノートパソコン
  • スマートフォン
  • タブレット
  • ハイスペック
  • ゲーム機

4-1-3.メリット

まず挙げられるメリットとしては、周辺機器も一緒に処分できるという点でしょう。たとえば、パソコンダストでは、パソコンと同梱(どうこん)すれば、プリンターなどの周辺機器も無料で回収が可能です。また、処分と同時にデータ消去をしてくれるのも大きなメリットでしょう。

4-2.回収できるもの

パソコンであれば、基本的にどのようなものでも回収してもらえます。重要なのは内部の資源なので、壊れていても大丈夫です。古いパソコンなどでも問題ないので、気軽に利用してみてくださいね。とはいえ、業者によってはメンテナンスを行って再販売をして利益を上げている場合もあります。ですから、キレイな状態の方が回収してもらいやすくなるでしょう。

4-3.不用品回収業者を選ぶ際のポイント

業者を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

  • 許認可を得ているか確認する
  • 創業年がいつかを確認する
  • 口コミサイトを確認する
  • ホームページなどから実績を確認する

この中でも、特に重要なのが許認可です。不用品を売買するには古物商許可が必要となります。つまり、古物商許可を得ずに営業している業者は違法業者です。ホームページの会社概要・会社案内から確認してください。創業年がいつかも、実は優良業者を見つける上で重要なポイントとなります。なぜなら、悪徳業者というのは客がつきませんし、警察に摘発されるリスクもあるので、あまり長続きしないからです。最低でも5年、できれば10年以上続いている業者は信頼できます。口コミや実績の確認についても、どのような業者なのかを知るために必要です。できるだけ、調べておきましょう。

4-4.不良回収業者の見分け方

不良業者には以下のような特徴があります。

  • 飛び込み営業(訪問営業)をしかけてくる
  • 明確な理由や条件もなく無料をうたう
  • ホームページの作りが雑
  • SNSやTwitter、ブログなどを運営していない

この中でも、飛び込み営業は間違いなく不良業者です。健全な業者は絶対にしません。また、明確な理由や条件もないのに、何でもかんでも無料とうたう業者も要注意です。無料といって客を呼び込み、後から難癖をつけて料金請求をしてくる可能性があります。ホームページの作りが雑だったり、ブログの運営などをしてなかったりするのも特徴の一つです。不良業者は、すぐに潰れることを前提にしているので、手間をかけるのを嫌う傾向にあります。

4-5.無料業者について

明確な理由もなく無料をうたう業者は危険です。しかし、しっかりとした理由がある場合は問題ありません。たとえば、パソコンダストでもパソコンを無料で回収していますが、これは再販売したり分解して資源を取り出したりすることで十分に利益を得られているからです。業者ホームページなどから、なぜ無料で回収できるのかを調べましょう。

5.ソニーパソコンの処分でよくある質問

5-1.ソニーパソコンの寿命はどのぐらいですか?

「ソニーのパソコンは寿命が短い」「ソニータイマーが搭載されていて、ある時期をすぎると必ず壊れる」などと、世間ではいわれています。しかし、どれも完全な憶測ですので惑わされないように注意しましょう。パソコンの寿命は、使い方と環境がすべてです。湿気が多い場所や高温の場所などで使ったり、頻繁に落としたりしていればすぐに寿命が来てしまいます。

5-2.不用品回収業者に依頼する場合、データ消去にお金はかかりますか?

業者にもよりますが、弊社では無料で消去しています。ただし、データ消去証明書の発行を依頼する場合には有料です。データ消去証明書発行事務手数料が1台あたり1,100円、HDD物理破壊写真つきデータ消去証明書発行事務手数料がHDD1台あたり2,200円かかります。

5-3.土日や祝日でも不用品回収業者を利用できますか?

業者にもよりますが、可能です。ちなみに、弊社では年中無休(年末年始を除く)で対応しています。

5-4.処分したパソコンはどうなるのですか?

リユース可能であれば中古パソコンとして再生販売されます。もちろん、ハードディスクは取り外し、データは完全消去をするので安心してください。また、古いパソコンや、故障・破損等によってリユースできない場合はリサイクル資源として活用されます。

5-5.大量のパソコンを処分したい場合でも、不用品回収業者は利用できますか?

もちろん可能です。ただし、業者の規模によっては、多すぎると対応できないこともあります。事前に確認をとっておきましょう。ちなみに、弊社ではグループ会社を合わせて30台以上のトラックを運用しています。大量に処分したい場合でも対応が可能です。気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたか? 今回はソニーパソコンの処分・廃棄法について中心にご紹介しました。資源有効利用促進法(パソコンリサイクル法)の改正によって、現在ではゴミとしての処分はできません。代わりに、製造メーカーには回収の義務があります。2003年の法改正以降に製造されたパソコンにはPCリサイクルマークが貼り付けられており、無償で回収してもらうことが可能です。法改正以前に製造されたものに関しては、有償での回収となります。また、製造メーカーが倒産などしていた場合には、依頼先がないこともあるでしょう。そんなときにおすすめなのが不用品回収業者です。業者にもよりますが、PCリサイクルマークがないパソコンでも無料で回収してもらえます。ぜひ、今回の情報を参考にして、賢くお得にパソコンを処分してくださいね!