パソコンが壊れたときの対処・処分は? データバックアップも解説!

「パソコンの電源が急に落ちた」「電源を入れても画面が真っ暗のまま」などのトラブルが起きたら、パソコンが壊れた、と慌てますよね。仕事やプライベートでパソコンに頼っている人ほど、慌ててしまいがちです。しかし、まずは、本当に壊れているのか確認し、適切な対応をしましょう。今回は、パソコンが壊れたときの対処・処分方法をはじめ、データバックアップについても詳しく解説します。

  1. 「パソコンが壊れた」と思ったときは
  2. パソコンのデータバックアップについて
  3. パソコンが壊れたときの処分について
  4. パソコンが壊れたときのHDDとデータについて
  5. パソコンが壊れたときの処分に関するよくある質問

この記事を読むことで、「パソコンが壊れた」と思ったときに必要な知識が身につき、適切な判断・作業ができるようになります。まずは、記事をじっくり読んでみてください。

1.「パソコンが壊れた」と思ったときは

最初に、「パソコンが壊れた」と思ったときに確認するべきことを解説します。故障でよくある症状や原因・セルフチェック方法・故障の確認方法や修理方法など、詳しく学びましょう。

1-1.パソコンの故障でよくある症状と原因

パソコンの故障でよくある症状と原因は、以下のとおりです。

  • 特定のキー入力ができない
  • マウスなど周辺機器が動かない
  • インターネットができない
  • データの読み込み・書き込みができない
  • 異音がする
  • 突然再起動する・電源が落ちる
  • 異常に発熱する
  • 画面に何も映らない・真っ暗
  • 電源が入らない

パソコンが壊れる主な原因は、内部の部品の劣化・故障です。長く使い続けるうちに、さまざまな部分が壊れてくるのは仕方がありません。特に、使用頻度が高いパソコンは早く壊れやすいものです。

1-2.パソコンの故障のセルフチェック方法

パソコンが壊れたと思ったときには、以下のセルフチェックをしてみましょう。

  • 電源は入るか
  • 再起動は可能か
  • 周辺機器を外せば問題なく起動できるか
  • 入力を受け付けないキーがないか
  • 特定のソフトを立ち上げると不具合が起きるか
  • 画面が映らなくても電源は入っているか
  • ほこりがキーのすき間やファン周辺などに詰まっていないか
  • パソコン本体が異常に発熱していないか

なお、パソコンが起動する場合は、パソコンに付属している「不具合チェックソフト」を使って調べることもできます。エラーの内容を参考にし、指示に従って対応してください。

1-3.パソコンの故障の疑いがあるときにできること

パソコンの故障を疑うときは、次のことをしてみましょう。

  • 再起動する
  • 放電する(数十分程度電源を切っておき、再び電源を入れる)
  • 電源を入れ直してみる
  • ファンやキー回りを中心に掃除する
  • パソコン付属のリカバリーソフトなどを試す

1-4.パソコンの修理について

壊れたパソコンでも、修理をすれば再び使えるようになる場合があります。まずは、修理が可能かどうか・修理期間・費用などの見積もりを出してもらい、検討するといいでしょう。パソコンの修理は、メーカー・パソコン修理業者などで行うことができます。安心度が高いのはメーカーですが、パソコン修理業者のほうが費用が安く済む場合も多いため、見積もりを見比べて検討してください。

2.パソコンのデータバックアップについて

パソコンのデータバックアップの目的や必要性、具体的な方法や注意点を詳しく解説します。

2-1.パソコンのデータバックアップとは

パソコンのデータバックアップとは、パソコン内部のデータを移動・コピーしてほかの場所に移すことです。バックアップ先は、外部HDD(ハードディスクドライブ)やオンラインストレージが主になります。データバックアップを普段から習慣づけしておくことで、万が一のときに復元できるので安心です。

2-2.パソコンのデータバックアップの目的や必要性

パソコンのデータバックアップは、大切なデータの消失を防止する目的で行うものです。パソコンには、個人で撮影した画像類や動画類・仕事関連の機密事項・顧客情報など、さまざまなデータが記録されています。1回消えてしまったら復元できないことも多いため、重要なものは、データバックアップを取っておくことが必要です。

2-3.パソコンのデータバックアップの方法

パソコンのデータバックアップは、手作業で移動やコピーをする・バックアップツールを使って保管するなどの方法があります。ファイルごとのバックアップは手作業、大量のデータを一括保管したりシステム環境を保存したりする場合は、バックアップツールの使用がおすすめです。なお、バックアップツールはパソコンに専用ソフトが付属していることが多いので確認してください。

2-4.パソコンのデータバックアップの注意点

パソコンのデータバックアップ先は、データの総量よりも大きな容量を確保する必要があります。バックアップ処理が完了できない・不完全に終わるなどの理由になるので、十分に余裕を持っておきましょう。また、データバックアップは、できるだけこまめに行うことが大切です。パソコンの故障は、いつ起こるか分かりません。なるべく直近のデータを復元するためにも、忘れずに作業をしておきましょう。

3.パソコンが壊れたときの処分について

パソコンが壊れたときの処分について解説します。主な方法にはどんなものがあるか、特徴やメリット・デメリットを学びましょう。PCリサイクルマークの意味や目的についても解説します。

3-1.パソコンの処分方法について

パソコンは、PCリサイクル法により一般ゴミとして出すことはできません。そのため、主に以下のような方法から、適切なものを選んで処分することになります。

  • 小型家電回収ボックスでの回収(ノートパソコンのみ)
  • メーカーに回収してもらう
  • 販売店の下取り・引き取りを利用する
  • リサイクルショップに売る
  • インターネットオークションに出品する
  • パソコンリサイクル業者に処分依頼をする

3-2.パソコンの処分方法のメリット・デメリット

パソコンの処分方法で主なものについて詳しく解説します。メリット・デメリットも併せて参考にしてください。

3-2-1.小型家電回収ボックスでの回収

ノートパソコンの場合は、自治体の小型家電回収ボックスでの回収を利用できることがあります。利用方法は、区役所やショッピングセンターなどに設置してある専用の回収ボックスに投入するだけです。まずは、自治体の小型家電リサイクル法対象品目にノートパソコンの指定があるか確認してください。

  • メリット:回収費用が無料・依頼先が自治体なので信頼度が高い
  • デメリット:利用できる自治体が限られている・デスクトップパソコンは利用できない

3-2-2.メーカーに回収してもらう

壊れたパソコンは、メーカーに回収依頼ができます。メーカーのリサイクル受付窓口に連絡し、指示に従って発送しましょう。なお、PCリサイクルマークがあるものは無料・ないものは1台につき数千円程度の回収費用がかかります。

  • メリット:PCリサイクルマークがあるものは無料で回収してもらえる
  • デメリット:PCリサイクルマークがないものは有料・手続きが面倒で時間がかかる(最長2週間程度)

3-2-3.販売店の下取り・引き取りを利用する

販売店の下取り・引き取りを利用することもできます。不要になったパソコンを販売店の店頭に持ち込み、処分してもらいましょう。なお、下取りや引き取りは、新規購入者だけのサービスとしている業者も多いので注意してください。

  • メリット:新規購入と同時に無料で処分してもらえる
  • デメリット:下取り・引き取りだけを行っている業者は少ない

3-2-4.リサイクルショップに売る

まだ十分に使用できる状態(故障していない)場合は、リサイクルショップに売ることも考えてみましょう。業者の店頭に持ち込んで査定を受け、買い取りが可能との判断が出たら回収してもらえます。

  • メリット:買い取りが可能な場合は1台数千円程度のお金になることがある・中古品として再生できる
  • デメリット:単なる処分だけはできない

3-2-5.インターネットオークションに出品する

人気のメーカー・ブランドで、比較的新しいものはインターネットオークションに出してみましょう。中古品であっても、状態がいいもの・憧れのブランドのものを探している人がいます。オークションサイトに出品手続き後、落札者が現れると取り引き成立です。

  • メリット:思わぬ高値で売れることがある・本当に必要な人の手に渡る
  • デメリット:商品クレームや入金トラブルが起こりやすい・必ずしも取り引きが成立するとは限らない

3-2-6.パソコンリサイクル業者に処分依頼する

パソコンの処分は、パソコンリサイクル業者に依頼すると便利です。まだ使えるものは中古品販売用して買い取り対象になることもあります。また、故障していても資源リサイクル目的で回収してもらえるので検討してみましょう。

  • メリット:故障しているものでも回収可能・買い取り対象になることもある
  • デメリット:通常、1台当たり数千円程度の回収費用がかかる

3-3.PCリサイクルマークについて

PCリサイクル法(正式名:資源有効利用促進法)は、資源の枯渇を防ぎ、再活用を進めるためにも、不要になったパソコンをメーカーが責任を持って回収・リサイクルすることを目的にした法律です。2003年10月以降に販売したパソコンには、PCリサイクル法に沿い、PCリサイクルマークが付属しています。パソコンには、希少金属(レアメタル)をはじめ、リサイクル価値が高い資源が多く含まれているものです。PCリサイクルマークがあるものは、メーカーに回収依頼をすると無料で処分してもらえます。

4.パソコンが壊れたときのHDDデータについて

パソコンが壊れたときは、内部データの消去も重要です。必要性や注意点・HDDデータの処分方法など詳しく解説します。

4-1.データ消去の必要性を考えよう

パソコンが壊れても、内部にはさまざまなデータが入ったままになっています。中には、プライバシーにかかわる情報もあるでしょう。壊れたパソコンであっても、データ消去は確実に行う必要があります。壊れているから大丈夫ということはありません。知識のある人には、簡単に読み取れることもあるのです。壊れたパソコンを処分するときは、必ずデータ消去を行ってください。

4-2.データ消去を自分でやる場合の注意点

データ消去を自分でやる場合は、確実に消去できる方法を選びましょう。パソコンが起動しない、電源が入らないなどの状態では、専用ソフトによる消去は難しくなります。HDD(ハードディスクドライブ)を取り出し、物理的に破壊することで消去しましょう。なお、データ消去を行った後は、基本的に復元はできません。必要なデータは、可能であれば事前にバックアップを取りましょう。

4-3.データ消去を業者に依頼するときの注意点

データ消去は、業者に依頼することもできます。パソコンを処分依頼するときに、同時に依頼するといいでしょう。ただし、信頼できる業者であることが大前提です。悪徳業者に依頼してしまうとデータの流出・悪用の恐れがあります。守秘義務を徹底し、確実にデータ消去をしてくれる業者を選びましょう。なお、データ消去を依頼したときは、追加費用がかかっても「データ消去証明書」を発行してもらうと安心です。

4-4.リセールによるHDDデータの処理方法

リセールや買い取りになった場合は、HDDを物理的に破壊することは難しいでしょう。あくまでも、中古パソコンとしてリセールや買い取りが成立しているからです。内部データが残ったままで第三者の手に渡るのは不安が残ります。専用ソフトなどを使い、内部データを消去しておきましょう。

4-5.HDDやデータに関するそのほかの注意点

パソコンが故障すると、内部データを思うように取り出すことができない場合も多くあります。HDDが熱変形を起こしているとデータを取り出すことが不可能な場合もあるのです。パソコンにも寿命があるため、不具合や故障がいつ出るか分かりません。こまめにバックアップを取ることを心がけてください。

5.パソコンが壊れたときの処分に関するよくある質問

最後に、パソコンが壊れたときの処分に関するよくある質問に回答します。それぞれの内容を確認し、不安や疑問を残さないようにしましょう。

5-1.パソコンが壊れたときにしてはいけないことは?

パソコンが壊れたときは、誰でも慌ててしまいがちです。しかし、いろいろとキーを触ってみたりすることはやめましょう。故障の原因が分からなくなるだけでなく、状態が悪化する可能性があります。冷静にひとつずつ確認していくのです。原因がよく分からないときは、使用説明書を読む・メーカーのQ&Aページをチェックする・お問い合わせ窓口に連絡するなどの対応をしましょう。

5-2.パソコン内部のデータ消去を業者に任せるのが不安なのですが?

確かに、悪徳業者なら消去依頼を受けたパソコンのデータを悪用する可能性もあります。しかし、信頼できる業者なら、内部データの消去について責任を持って行ってくれるものです。まずは、信頼できる業者に依頼しましょう。なお、当パソコンダストでも、最新の機器と方法により、パソコン内部のデータ消去を責任を持って行っています。ご要望に応じて「データ消去証明書」を有料にて郵送するサービスもありますのでぜひご利用ください。

5-3.壊れたパソコンからパーツを抜き取った残りを処分してもらえますか?

HDDやメモリーを抜いたパソコンでも、処分を依頼できる場合があります。まずは、業者に確認してください。実際に依頼するときには、貼り紙などで不足部品を明示しておくと親切です。なお、買い取りを希望する場合は、パーツを抜いたものはほぼ不可能となります。

5-4.パソコンの熱暴走について教えてもらえますか?

パソコンは、内部処理を連続して行うとき、大量の熱を発します。熱暴走とは、内部温度が上がり過ぎると、パソコンが動かなくなってしまったり電源が落ちてしまったりすることです。室温が高い状態での作業やパソコンのファンがほこりだらけのときなど、熱暴走が起こりやすいので注意しましょう。なお、熱暴走は数十分程度放置し、内部温度が下がれば復帰することが多いものです。再度、電源を入れて正常に動くか試してみてください。

5-5.パソコンリサイクル業者の選び方のコツは?

壊れたパソコンの処分は、信頼できるリサイクル業者に依頼しましょう。以下は、選び方のコツとなります。

  • パソコンの知識が豊富にある
  • 壊れたパソコンの回収・処分を積極的に行っている
  • 状態のいいものはできるだけ買い取りしている
  • 故障したものでも資源リサイクルに回している
  • 回収方法が便利(自分に便利な方法を選ぶことができる)
  • 回収費用が格安
  • 利用者からの評判がいい
  • データ消去サービスを行っている
  • 古物商許可・一般産業物収集運搬許可などを得ている

なお、当パソコンダストでも、壊れたパソコンの処分をお受けしています。宅配便で送付いただければ、無料で回収・処分しているのでぜひご利用ください。

まとめ

今回は、「パソコンが壊れた」と思った場合の対処方法について詳しく解説しました。いつも頼りにしているパソコンが壊れると慌ててしまうものです。しかし、冷静に判断し、適切な対応をすることで事態の悪化を防ぐことができます。まずは、本当に故障しているのか、ひとつずつ確認していきましょう。パソコンの故障は、突然にやってきます。いざというときのために、データバックアップは普段からこまめに行いましょう。なお、パソコンを処分するときには、内部データの消去を忘れずに行ってください。業者に依頼してデータ消去してもらうことも可能です。信頼できる業者に依頼すると安心できますよ。