
引越しの成否は荷造りで決まる!スムーズな梱包の手順と方法を知ろう
引越しで苦労するのが荷造り。最近では、荷造りサービスも提供する引越し業者もありますが、その分、料金も割高になってしまいます。大変でも、やはり荷造りは自分でしたいものです。引越しの8割は、荷造りにあるといわるほど重要な作業。荷造りのやり方やコツをまとめました。
1.荷造りで準備するもの
引越しの荷造りをするには、道具が必要です。ダンボール・ガムテープ・ひも・ハサミなどは誰でも思いつきます。でも、つい忘れられがちなものも。テキパキと効率よく荷造りするために、忘れずにそろえておきましょう。次のようなものがあります。
- ダンボール:大小とサイズが違うものだと便利。重いものは小さなダンボール、軽いものやかさばるものは、大きなダンボールに詰めます。多めに用意しておきましょう。
- ガムテープ:ダンボールのこん包などに活躍します。
- 新聞紙:割れ物などの包装や緩衝材として使います。使用頻度が高いので、1か月分くらいは用意してください。
- ロープ・ひも:重い荷物のこん包や本類の荷造りに。
- ハサミ・カッター:ひもの切断などに。ハサミで切断できない場合もあるので、カッターがあると便利。
- 工具類:家電製品の取り外しや家具などの解体に不可欠。ドライバーやレンチは必須です。
- 油性マジック:ダンボールの中身を書いておくと、新居への搬入の際に便利です。
- 輪ゴム・セロハンテープ:何かと便利なアイテム。配線などをまとめる際に使います。
- ビニール袋:液体が入ったものや衣類などに使います。ゴミ袋やラップでも代用できます。
- 布団袋・圧縮機:かさばる布団は圧縮してコンパクトに。布団袋 は引越し業者で用意してもらえることもあるので確認を。
- シール:割れ物などの注意喚起用。
- 軍手:けがや汚れ防止に。
- バケツ・ぞうきん:荷物を搬出したあとの掃除に
2.荷造りの手順
引越しのプロなら別ですが、慣れない荷造りは、要領がわからず時間をとられて大変です。せっかく詰めた荷物を取り出したり、どこに入れたかわからなくなったりしてしまいます。あるいは、荷造りが終わらないなんてことも。手順を押さえておくと、荷造りがスムーズにできます。
2-1.荷造りのタイミング
荷造りを開始する時期は、荷物の量や所有しているものによって変わります。できれば、2、3週間前から始めましょう。余裕をもって荷造りを始め、引越し前夜までには、当日に使うものを除いて終えておくことが理想です。
よくある失敗は、当日に使うものを荷造りしてしまうこと。着替え、洗面用具、タオルなどです。前日に、わかりやすい場所に保管しておきましょう。
事前にやっておかないと、当日は、バタバタしてしまい、どこに荷物を詰めたかわからなくなってしまいます。
2-2.使わないものから始める
荷造りは、普段、使わないものから始めます。押し入れの中にあるものや季節物の家電、衣類、本類などです。時々使うもの、よく使うもの、毎日使うものというように、使用頻度に合わせて順番に荷造りしていくと、効率よく荷造りができます。
荷造りの大原則です。
荷造りのリストをつくっておくと、スムーズに運ぶことができます。ただ、人数が多い家族を除けば、リストまで用意する必要はないでしょう。荷造りに合わせて臨機応変に対応してください。
2-3.荷造りは部屋単位
現在の住まいと同じくらいの新居に引越すことを想定すると、部屋単位で荷造りすることがうまくいくコツです。部屋単位で、用途・種類ごとに分類して荷造りしていきましょう。リビング、キッチン、子供部屋、寝室というように、部屋ごとにダンボールなどに詰めてください。
荷物は、1人でも持ち運びができるように、重くなり過ぎないようするのがポイント。重いものと軽いものを混ぜると、調整ができます。
2-4.重いものは下
重いものは下、軽いものは上にする。荷造りの鉄則です。逆だと破損の原因になります。ダンボールは底が抜けないようにガムテープで補強してください。重さは、大人が1人で運べるくらいが目安。詰め終わったダンボールを重ねる際も、重いものは下、軽いものは上です。
2-5.新居での収納を考えて荷造りする
引越し先の新居は、どんなつくりになっていますか?新居での収納を考えて荷造りしていくと、引越し先での荷ほどきや収納がスムーズ。こん包したダンボールには、持ち運ぶ部屋やこん包している荷物の種類などを書いておくと便利。割れ物など破損の心配のあるものは、シールを貼っておきましょう。
2-6.不用品は処分する
荷造りのポイントの1つです。引越しでは、不用品がたくさん出てきます。すべての荷物をそっくりそのまま新居に持ち込むのは無駄。持ち運びに時間がかかるだけでなく、新居が片付きません。それに、引越し代が割高になってしまいます。不用品回収業者に引き取ってもらうといいでしょう。いい品は、買い取ってもらうことも可能です。
2-7.荷造りした荷物は分類して仮置き
荷造りが終わった荷物は、用途や種類に応じて分類して仮置きします。1つの部屋にまとめて置いた方がいいという方もいますが、それよりも、もともとあった部屋にじゃまにならないように置いた方が荷物の搬出と搬入には効率的です。
不要なものは、粗大ゴミ・不燃ゴミなどに分けて、自治体のルールに沿って引越し前日までに処分してください。
3.種類別の荷造りとコツ
荷造りは、種類によって詰める手順やコツがあります。注意すべき点と合わせてまとめてみました。
3-1.食器類
割れやすいものが多く、荷造りで最も気を遣う荷物です。衝撃で割れないように、注意してください。ダンボールの底には、タオルなどを敷いて、クッションにすると割れにくくなります。食器は、新聞紙などで包んで収納してください。
食器は重くなるので、詰め過ぎないのがコツです。持ち運べる重さを確かめながら余裕をもって入れ、間にはクッション材として新聞紙などを詰めてください。お皿は、縦に入れると、割れにくくなります。ワイングラスやマグカップは、グラスの下の部分や取っ手が壊れないように、厚めにこん包してください。
3-2.本類
本も詰め過ぎると重くなります。子供部屋の本ならば、部屋の中にある雑貨類を一緒に入れて重さを調整してください。子供部屋の雑貨ならば、新居で取り出して整理するときにも、迷うことはありません。
3-3.衣服
衣類は、引越し当日に着用するものを除いて、収納ケースなどに詰めてください。ハンガーにかけてクローゼットに入っている洋服も、同様に詰めます。業者によってはハンガーケースを用意してい所も。相談してみてください。
3-4.大型家具
タンスなどの大型家具は、中身を取り出して荷造りしたあと、持ち運びが便利なようにできるだけ分解してください。引き出しはそのままでも結構ですが、運搬中に飛び出さないように、ひもでくくると安心です。ガムテープは、はがすときに家具を傷める心配があるので、避けた方がいいでしょう。
3-5.冷蔵庫
引越し当日に中の食品が残らないように、計画的に整理しましょう。霜取りをして下皿の水は捨ててください。電源コードなどはガムテープなどを使ってまとめておくと、持ち運びのじゃまになりません。引越し先では、1時間くらいして落ち着いてから電源を入れるといいでしょう。
3-6.洗濯機
排水口から排水ホースをはずし、中の水を抜きます。ホースや電源コード、アースはガムテープを使い脇に留(と)めるか、洗濯槽の中に入れてください。
3-7.エアコン
レンチなどを使って、自分で取り外すことができますが、専門的な技術が必要な部分もあります。ノウハウがある引越し業者がいますから、引越し前に相談するといいでしょう。
3-8.テレビ・パソコン
パソコンに不慣れだと、引越し先で配線などに迷うことがあります。取り外す前に、配線などの確認をしておきましょう。リモコンやコード類は、1つにまとめてください。
3-9.布団
圧縮機を使って小さくコンパクトにしてビニール袋に入れると持ち運びに便利です。布団袋でもOK。布団袋は引越し業者でも用意してくれますから、所有していない場合は、相談しましょう。
3-10.その他
石油ストーブ・ファンヒーターは、タンクの中を抜き取るか、すべて使い切りましょう。点火用の電池も抜いておく方がベター。照明器具は、電球をはずして新聞紙などで包み、割れないように箱の中に入れるようにしてください。
4.まとめ
引越しで苦労する荷造りを、うまくするための手順や方法を紹介しました。
荷造りさえうまくいけば、引越しの8割くらいは終わったといていいほど、大切な作業です。後悔しないためにもしっかりと押さえておきましょう。
荷造りの際に注意しておくべき点の1つは、不用品の処分です。不要なものを新居に持っていくのは、無駄であるばかりか引越し費用が余計にかかることになります。
無駄を省き、上手に荷造りをして新居での生活をスタートしましょう。