あなたは将来大丈夫? 面倒だけど避けて通れない『親の家の片付け』に悩む子どもたち

片付け

今、40代後半~50代の夫婦の多くが、親の家を片付ける方法に頭を悩ませているそうです。
かつてこのような悩みはほとんど聞かれなかったのに、どうしてなのでしょうか。

ライフスタイルの変化が新しい問題を生んだ

戦前から昭和の半ばくらいまでは、親と子供(特に長男)は同居が当たり前でした。
また、持ち物自体も少なく、共同で使う家具家電を除けば個人の持ち物は少量の服と愛用品くらいだったのです。
ですから親が亡くなった時は形見分けをしてしまえばそれで終わりでした。
しかし今では親と子が別々の家に住むことは珍しくありません。
しかも、今の70代・80代は高度成長期とバブル期を経験しています。
大量購入・大量消費がもてはやされ、ものをたくさん持っていることが豊かさの証だったのです。
その結果膨大なものに囲まれて暮らす後期高齢者がたくさん出てきてしまったのですね。

片付けるときはある日突然やってくる

親の家がものに溢れているなと思いつつ別所帯だし、口を出すのもはばかられると見て見ぬふりをしている人は多いのではないでしょうか。
しかし、老親はいつまでも健康ではありません。
ある日突然倒れて介護が必要になったり、施設に入所しなければならなくなったりすることもあります。
その時、片付けの問題が一気に子供たちに降りかかってくるのです。

片付けで親子関係がこじれてしまうことも

では、親がまだ元気なうちに片付けに取り掛かればよいかというと、これもすんなりとはいかないのです。
「もったいない」「誰かが使う」「これは高かった」などの理由をつけて、持ち物を片付けさせない親は多いのです。
しかも明らかに壊れていたり、誰も使わないようなものでも「もったいない」といって捨てさせてくれない人もいるでしょう。
そうなると親と子は遠慮がない分、感情的になってしまいがち。
しまいには怒鳴りあい、つかみ合いの喧嘩になってしまうことも珍しくないそうです。
片付けがきっかけで親と子の間に溝ができてしまうなんて悲しいですね。

では、どうやって親の家を片付ければよいのか?

物を捨てさせたくない親を動かすには時間が必要です。
親がまだ元気なら、時間をかけて説得しましょう。
もらうふりをしてこっそり捨てるという方法もあります。
ちょこちょこでも片づけていけば、いざという時に慌てずに済みますよ。
また、すでに親がなくなり、膨大なものの詰まった家を片付けなくてはならない人も、焦らないことです。
兄弟姉妹がいる人は、一度話し合いの場を設けて役割を分担しましょう。
手助けができない場合はお金を出してもらうなど方法はいろいろあります。
また、一人で何もかもやろうと思ってはいけません。
必要ならば業者を頼ってもいいのです。
「何十年もかけて溜め込んだものが、一日や二日で片付くはずがない」と思って気長にやりましょう。

片づけの指南本もある

主婦の友社から2013年より発売されている「親の家を片付ける」シリーズは、親の家を片付ける方法から、実際に片づけた人の体験談、さらに相続の問題までもわかりやすく取り上げています。
まだ親が元気なうちにこれらの本を親子で読んで片付けの大切さを理解してもらってもよいでしょう。

いかがでしたでしょうか。
これは誰もが直面するかもしれない問題です。
親子で一緒にこれからの生活について考えたい方や、片づけに直面して悩んでいる方の参考になれば幸いです。