FAXの処分前に電話帳・受信データを消去する方法|捨て方も解説

古いFAXやFAX付き電話機を処分するとき、「電話帳のデータは残っていない?」「受信したFAXも消した方がいい?」「初期化すれば全部消える?」と迷うことがあります。

FAXには、電話帳に登録した氏名や電話番号だけでなく、発着信履歴、受信したFAX、留守番電話の録音などが本体に保存されている場合があります。

特に家庭や事業所で長く使っていたFAXには、家族や知人、取引先などの情報が残っている可能性があるため、そのまま処分するのではなく保存データを確認しておきたいところです。

結論からいうと、FAXを処分する前には、電話帳だけでなく発着信履歴や受信メモリーなども確認し、機種ごとの方法で初期化・消去するのがおすすめです。ブラザーの一部機種では、「電話帳&ファクスリセット」によって電話帳、発着信履歴、通信管理情報、受信FAXなどをまとめて消去できます【注1】。

ただし、消去される情報や操作方法はメーカー・機種によって異なります。親機を初期化しても子機の電話帳や履歴が残る機種もあるため、「初期化したからすべて消えた」とは限りません。

この記事では、FAXを処分する前に確認したいデータ、電話帳や受信データの消去方法、FAX本体の処分方法まで解説します。

  1. FAXを処分する前に消去したいデータ
  2. FAXの電話帳・受信データを消去する方法
  3. データ消去後のFAXを処分する方法

FAXを処分する前に消去したいデータ

FAXを処分するときは、本体にどのような情報が残っているかを先に確認しましょう。

家庭用FAXやFAX付き電話機でも、電話帳だけでなく複数種類の情報を保存できる機種があります。

処分前に確認したい主な情報は次のとおりです。

  • 電話帳に登録した氏名・電話番号・FAX番号
  • 発信履歴・着信履歴
  • 短縮ダイヤル・グループダイヤル
  • 受信したFAXデータ
  • 送受信の通信履歴
  • FAX転送先として登録した番号
  • 本体に登録した氏名や自局番号
  • 留守番電話の録音
  • 子機に登録した電話帳や履歴

すべてのFAXにこれらの情報が保存されているわけではありません。

機種によって保存できる内容が異なるため、処分するFAXの取扱説明書を確認するのが確実です。

電話帳には氏名や電話番号が残っている

まず確認したいのが電話帳です。

FAX付き電話機では、家族や知人、病院、学校、勤務先など、よく連絡する相手の氏名と電話番号を登録していることがあります。

事業所で使用していたFAXであれば、顧客や取引先の会社名、担当者名、電話番号、FAX番号などが多数登録されている場合もあります。

パソコンやスマートフォンほど大量のデータが保存されていないからといって、個人情報がないとは限りません。

処分する場合は、電話帳に登録された情報が残っていないか確認しましょう。

発信履歴・着信履歴にも電話番号が残る

電話帳を削除しても、発信履歴や着信履歴が残っている場合があります。

たとえばブラザーの一部機種では、電話帳とは別に、電話やFAXの発信履歴・着信履歴が保存されます。初期化機能の対象にも、電話帳と履歴がそれぞれ記載されています【注1】。

そのため、「電話帳を空にしたから大丈夫」と考えず、履歴についても確認しておきましょう。

受信したFAXがメモリーに保存されている場合がある

FAXの機種によっては、受信した内容をすぐに紙へ印刷せず、本体のメモリーに保存できます。

この場合、受信した文書そのものがFAX内部に残っている可能性があります。

ブラザーの一部機種では、電話帳やFAXに関する設定をリセットすると、メモリーに保存された受信FAXも消去されます。そのためメーカーも、初期化前に未読のFAXがないか確認するよう案内しています【注1】。

必要な受信FAXが残っている場合は、初期化する前に印刷するなどして内容を確認しておきましょう。

留守番電話の録音も確認する

電話機能が付いているFAXでは、留守番電話の録音データが保存されている場合があります。

ブラザーの一部機種では、電話帳や履歴に加えて、録音した応答メッセージや通話内容などもリセット対象になっています【注2】。

録音には相手の氏名や電話番号、仕事内容などが含まれている可能性があります。

留守番電話を利用していた場合は、処分前に録音内容も確認しておくと安心です。

親機を初期化しても子機のデータが残る場合がある

子機付きFAXでは特に注意が必要です。

機種によっては、親機と子機で電話帳や履歴を別々に保存しています。

ブラザーの一部機種では、親機側で個人情報を消去しても、子機に登録されている電話帳、発信履歴、着信履歴は消去されず、子機側で個別に消去する必要があると案内されています【注3】。

親機と子機をまとめて処分するときは、親機だけを初期化して終わりにせず、子機側にも電話帳や履歴が残っていないか確認しましょう。

FAXの電話帳・受信データを消去する方法

FAXに保存されている情報を確認したら、処分前に不要なデータを消去します。

ただし、初期化の名称や操作手順はメーカー・機種によって異なります。

「設定リセット」「初期化」「出荷時設定」「電話帳&ファクスリセット」など、機種によって名称も違うため、実際に操作するときは取扱説明書を確認してください。

まず必要な電話帳やFAXを残しておく

初期化する前に、今後も必要な電話番号や受信FAXが残っていないか確認しましょう。

一括初期化を行うと、電話帳や受信FAXを元に戻せなくなる場合があります。

必要な電話番号がある場合はメモや別の端末へ移し、受信FAXについても必要に応じて印刷しておきます。

特に長年使っていたFAXの場合、「あとで確認しよう」と思っていた番号や受信FAXが残っていることもあるため、最初に内容を確認してから消去する方が安全です。

電話帳・履歴を削除する

次に電話帳や発着信履歴を削除します。

機種によっては、電話帳を1件ずつ削除できるほか、登録内容をまとめて消去できる機能があります。

たとえばブラザーの一部機種では、「電話帳&ファクスリセット」を行うことで、次のような情報をまとめて初期化できます【注1】。

  • 使用者の名前・電話番号
  • 電話帳
  • グループダイヤル
  • 発信履歴
  • FAXの発信履歴・着信履歴
  • FAX転送設定
  • 通信管理情報
  • メモリー内の受信FAX

ただし、これはすべてのFAXで共通する操作ではありません。

パナソニックの取扱説明書でも、FAXや電話機を廃棄・譲渡・返却するときに、本体や子機を初期化してメモリーに記録された情報を消去する機能が案内されています【注4】。

メーカー・型番によって操作手順が異なるため、本体の型番を確認してから説明書を探しましょう。

取扱説明書がない場合はメーカーサイトで型番を検索する

古いFAXでは、購入時の取扱説明書が見つからないこともあります。

その場合は、本体の正面・背面・底面などに記載されている型番を確認し、メーカー公式サイトで取扱説明書を検索します。

説明書がPDFで公開されている機種も多くあります。

説明書内では、次のような言葉で探すと該当する操作を見つけやすくなります。

  • 初期化
  • 個人情報
  • 電話帳消去
  • 設定リセット
  • 出荷時へ戻す
  • 廃棄
  • 譲渡

単に「電源を切る」「コンセントを抜く」だけでは、電話帳などの登録情報が消えるとは限りません。

処分前に機種ごとの消去操作を行いましょう。

子機もそれぞれ初期化する

子機がある場合は、親機とは別に子機のデータも確認します。

電話帳や発着信履歴が子機側に保存される機種では、親機の初期化だけでは情報が残る場合があります【注3】。

複数の子機を使用していた場合は、すべての子機を順番に確認しましょう。

また、FAX本体だけを処分して子機を残す場合も、今後使わない子機については保存データを整理しておくと安心です。

使用済みインクリボンにも注意する

普通紙FAXでは、印刷にインクリボンを使用する機種があります。

インクリボンは印刷時に熱を加えて文字を転写するため、使用後のリボンに印刷した文字の跡が残ることがあります。

実際にパナソニックでは、「プリント跡が見えにくいタイプ」のFAX用インクリボンも販売しています【注5】。

そのため、機密性の高いFAXを受信していた場合は、本体内部のデータだけでなく、使用済みインクリボンの扱いにも注意しましょう。

インクリボンの処分方法は自治体によって異なるため、居住地域の分別ルールに従って処分してください。

データ消去後のFAXを処分する方法

電話帳や受信データなどを消去したら、FAX本体を処分します。

FAXの処分方法としては、自治体のごみ収集、小型家電回収、販売店、回収サービスなどがあります。

どの方法を利用できるかは、本体のサイズや状態、住んでいる自治体によって異なります。

自治体のごみとして処分する

家庭で使用していたFAXは、自治体のルールに従って処分できます。

ただし、FAXが「不燃ごみ」「粗大ごみ」「小型家電」など、どの区分になるかは自治体によって異なります。

サイズによって区分が変わる場合もあるため、住んでいる市区町村のごみ分別表を確認しましょう。

環境省では、使用済みの小型電子機器などに含まれる有用な金属を再資源化する小型家電リサイクル制度を案内しています【注6】。

自治体によっては、公共施設などに回収ボックスを設置している場合もあります。

小型家電回収を利用する

自治体や家電量販店などが実施している小型家電回収を利用できる場合もあります。

ただし、回収対象となる製品や回収ボックスの投入口サイズは自治体や回収場所によって異なります。

FAX本体が大きく、回収ボックスに入らないこともあるため、「小型家電だから必ず回収ボックスへ入れられる」とは限りません。

利用する前に、FAXが対象品目になっているか確認しましょう。

販売店や回収サービスを利用する

新しいFAXや電話機へ買い替える場合は、購入する販売店へ古いFAXの回収について相談する方法もあります。

店舗によって回収の有無や料金、受付条件は異なるため、購入前に確認しておきましょう。

また、不要になった家電などを扱っている回収サービスを利用する方法もあります。

パソコンダストでも、電話機・FAXを回収対象品目として案内しています。

FAXはリユースを前提とした回収品目となっており、破損していない物であれば、FAXのみの場合でも送料元払いで送付できます。

また、送料無料対象となるパソコンなどと一緒に送る場合は、条件を満たすFAXを同梱できる場合があります。

パソコンや周辺機器なども一緒に整理したい場合は、発送前に宅配回収の条件と回収対象品目を確認しておきましょう。

FAXの状態に合わせて処分方法を選ぶ

FAXの処分方法は、本体の状態によって選び方が変わります。

処分方法 向いているケース 確認したいこと
自治体のごみ収集 FAXだけを処分したい 分別区分・粗大ごみ料金
小型家電回収 自治体などがFAXを対象にしている 対象品目・サイズ
販売店 FAXや電話機を買い替える 回収料金・引取条件
回収サービス 他の家電やパソコンも整理したい 送料・動作状態・回収条件

処分料金だけでなく、FAXの状態や一緒に処分したい機器を確認して選びましょう。

パソコンダストでは、FAX・電話機のほか、パソコンやさまざまな周辺機器・家電製品も回収しています。

FAXは送料お客様負担の回収品目ですが、送料無料対象となるパソコンなどと一緒に送る場合は、条件を満たすFAXを同梱できます。

「FAXだけを処分するのか」「不要なパソコンや家電もまとめて整理するのか」によって、利用しやすい処分方法は変わります。

まとめ

FAXを処分するときは、本体を捨てる前に電話帳や保存データを確認しましょう。

FAXには電話帳だけでなく、発着信履歴、受信FAX、通信履歴、留守番電話の録音などが保存されている場合があります。

また、子機付きのFAXでは、親機を初期化しても子機の電話帳や発着信履歴が残る機種があります【注3】。

処分前には次の点を確認してみてください。

  • 電話帳に氏名や電話番号が残っていないか
  • 発信履歴・着信履歴が残っていないか
  • メモリー内に受信FAXが保存されていないか
  • 留守番電話の録音が残っていないか
  • 親機だけでなく子機も初期化したか
  • 必要な電話番号やFAXを初期化前に残したか
  • 使用済みインクリボンの処分も確認したか

初期化の方法や消去されるデータは、メーカーや機種によって異なります。取扱説明書がない場合は、本体の型番を調べ、メーカー公式サイトで説明書を確認しましょう。

データを消去したあとは、自治体のごみ収集、小型家電回収、販売店、回収サービスなどから処分方法を選べます。

パソコンダストでは、電話機やFAXも回収対象としています。FAXはリユース前提の品目となるため状態などの条件がありますが、元払いでの宅配回収が可能です。また、送料無料対象となるパソコンなどを送る場合は、条件を満たすFAXを一緒に梱包できる場合があります。

本体に残った情報を確認してから処分方法を選ぶことで、個人情報を残したままFAXを手放すリスクを減らせます。


参考・出典

  • 【注1】ブラザー「電話帳・履歴・メモリーを消去する」
  • 【注2】ブラザー「電話帳・履歴・メモリー・録音データを消去する」
  • 【注3】ブラザー「個人情報を消去する」
  • 【注4】パナソニック「パーソナルファクス 取扱説明書」
  • 【注5】パナソニック「ファクス オプション品」
  • 【注6】環境省「小型家電リサイクル関連」