不法投棄の罰則とは? よくある事例や対処法を詳しく解説します!

「最近不法投棄の話題をよく聞くが、何か罰則があるのだろうか」「不法投棄の事例や対処法を知りたい」とお考えではありませんか? 不法投棄とは、法律で認められた場所以外にゴミや不用品・産業廃棄物などを廃棄してしまうことです。当然ながら、不法投棄は許されることではありませんが、実際に多く行われているのも事実であり、違反した者や企業には罰則が科せられています。しかし、どんな事例があり、どんな罰則が科せられるのかよく分からないことも多いですよね。

そこで今回は、不法投棄の罰則について詳しく解説します。

  1. 不法投棄とは?
  2. 不法投棄でよくある事例を紹介
  3. 不法投棄をするとどんな罰則がある?
  4. 不法投棄を発見したらどうする?
  5. 不法投棄の罰則に関するよくある質問

この記事を読むことで、不法投棄の罰則や対処法がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.不法投棄とは?

最初に、不法投棄とはどんな行為か見ていきましょう。

1-1.認められた場所以外にゴミや不用品を捨てること

不法投棄とは、法律で認められた場所以外にゴミや不用品を捨てることです。ゴミや不用品の廃棄は、外観の悪さ・悪臭・害虫の繁殖などのさまざまな問題があるため、正式に認められた場所だけに限定されています。しかし、他人の私有地や森林・道路などへ許可なく廃棄してしまうケースが急増しており、大きな社会問題になっているのが現状です。

1-2.不法投棄は廃棄物処理法違反になる

不法投棄は、廃棄物処理法違反になります。悪質業者は、違法行為であることを知りながらも、不法投棄を継続するのが厄介です。たとえば、一般家庭や企業から有料でゴミや不用品を回収しておきながら、廃棄やリサイクルをきちんとせず、不法投棄します。そのため、知らないうちに不法投棄に加担してしまっている可能性もあるのです。

1-3.不用品回収の需要が高まるにつれて不法投棄が急増した

悪質業者による不法投棄が急増した背景には、不用品回収の需要が高まったことがあります。近年の断捨離ブームや、遺品整理・生前整理、ゴミ屋敷の片付けなどで、不用品回収の需要は高まるばかりです。そのため、新規参入業者がどんどん増えた結果、無許可営業をしたり不法投棄を行ったりするケースが目立つようになりました。今後も不用品回収の需要は増える一方であることから、不法投棄の問題の対策が急務となっています。

2.不法投棄でよくある事例を紹介

不法投棄でよくありがちな事例を3つご紹介します。

2-1.悪質業者が山林に不法投棄を重ねていた

郊外の山に家族でハイキングに来ていたAさんは、近くの軽トラックから降りてきた男性2人を見たときに何か違和感を覚えました。男性たちが言葉を交わすこともなく、厳しい表情で軽トラックの積み荷を下ろし始めたからです。実は、男性たちは悪質業者の従業員でした。今回も、いつもと同様に回収した不用品を不法投棄しにきたのです。Aさんは、その場で指摘しようとしましたが、家族に危険だと止められました。結局通報せずに済ませてしまい、もやもやした気持ちが残っています。

2-2.空き地に自分の家の不用品が不法投棄されていた

Bさんは、引っ越しを機会に家中の断捨離をして多数の不用品を処分したばかりでした。ある日、新居の近所で散歩している途中、見覚えのある家具を目にしました。何と、Bさんが不用品回収業者に処分を依頼したはずの不用品が空き地に山積みにされていたのです。Bさんは驚いて業者に何度も電話しましたが、結局連絡が付きませんでした。Bさんは今後どうすればよいのか分からず、途方に暮れるばかりです。

2-3.企業が化学物質をきちんと処理せずに川へ不法投棄した

Cさんの家の近所には、広い川が流れており、近くには大企業の工場が立ち並んでいます。ある日、川の水が異常な臭いをしていることに気付いたCさんは、川岸近くに歩いていき川の水を観察することにしました。すると、油のようなものが川の表面に浮かんでいるだけでなく、魚も大量に死んでいたのです。後日、ある企業が工場から化学物質を含んだ工業廃水を川へ不法投棄していたことが判明しました。企業が対策を講じても、しばらくは悪臭が続き、Cさんを含め近隣住民は大きな迷惑を受けたのです。

3.不法投棄をするとどんな罰則がある?

不法投棄をすると誰に対してどんな罰則があるのか、詳しく見ていきましょう。

3-1.不法投棄をした者

不法投棄をした者は、産業廃棄物処理法違反となり5年以下の懲役か1,000万円以下の罰金のいずれか、もしくは両方を科されます。軽い気持ちで不法投棄をしたばかりに、前科持ちになってしまうのです。個人の場合は、不法投棄しているところを目撃されたり、不法投棄されたものから持ち主を割り出されたりして、通報されるケースが多くなります。

3-2.業務に関する不法投棄をした法人

法人が、業務に関する不法投棄をした場合は、産業廃棄物処理法違反となり3億円以下の罰金が科されます。法人の不法投棄は社会的な影響が大きく、悪質なケースが多いのが特徴です。また、不法投棄をした法人は、罰金の支払いにより財務面に痛手を負うだけでなく、社会の信用を大きく失うのもいただけません。

3-3.不法投棄目的で廃棄物を収集・運搬した者

不法投棄目的で廃棄物を収集・運搬した者にも罰則があります。産業廃棄物処理法に違反するため、3年以下の懲役か300万円以下の罰金のいずれか、もしくは両方が科せられるのです。つまり、産業廃棄物処理法では、最初から不法投棄をする予定で不用品回収をした時点で罰則が適用されることになります。

3-4.道路に廃棄物を不法投棄し交通に支障をおよぼす可能性がある者

道路に廃棄物を不法投棄した場合も、罰則が科せられることになります。道路に廃棄物を不法投棄した場合は、交通安全をおびやかす点から道路法違反に当たるからです。道路に廃棄物を不法投棄し、交通に支障をおよぼす可能性がある者に対しては、1年以下の懲役か50万円以下の罰金が科せられます。

4.不法投棄を発見したらどうする?

不法投棄を発見したらどうするべきか、主な手順や注意点を詳しく解説します。

4-1.証拠写真を撮影する

不法投棄を発見したら、現場の証拠写真を撮影しましょう。スマホのカメラ機能を利用しても構いません。証拠写真の有無により、通報した際に情報の信ぴょう性を証明することができます。まずは、周囲を見回して安全を確保してから不法投棄の現場を撮影し、撮影日時・場所の情報を残しましょう。また、どんなものがどんな状態で不法投棄されているか、分かりやすいように数枚以上撮影してください。

4-2.通報する

証拠写真の撮影を終えたら、不法投棄をされた場所の管理者に通報しましょう。通報するときは、以下の情報を伝えてください。必要に応じて、証拠写真も送付しましょう。

  • 通報者の住所・氏名・連絡先
  • 不法投棄の内容と量
  • 不法投棄されている場所
  • いつごろから不法投棄されているか

なお、発見者であっても、不法投棄されたものを勝手に動かしてはいけません。現場をそのまま残しておくという意味でも、通報するだけにとどめてください。

4-3.業者が不法投棄をしている最中は様子見だけにする

業者が不法投棄をしている最中は、うかつに近寄ってはいけません。特に人がいない場所で不法投棄の現場に遭遇したときは、身の安全を確保することを優先してください。悪質業者は、自分たちが法律違反をしていることを理解しています。また、悪質業者は自分たちが通報されることを何よりも嫌がることから、脅迫されたり危害を加えられたりすることがあり危険です。

5.不法投棄の罰則に関するよくある質問

最後に不法投棄の罰則に関する質問に回答します。それぞれ確認しておきましょう。

Q.ゴミ屋敷だと不法投棄されやすいと聞いたのですが?
A.はい。ゴミ屋敷は住人の管理が行き届いていないことから、ゴミ捨て場のように扱われることがあります。みんなが捨てているから、すでにゴミがたくさんあるから、といった理由で不法投棄のターゲットになりやすいのです。

Q.通報すると報復が心配なのですが?
A.報復を防ぐためには、相手に個人情報を与えないこと、顔写真や車のナンバーなどを撮影されないことなどを心がけてください。不法投棄の現場に出くわしても知らんふりをしてやり過ごすことが防衛策になります。通報する場合も、現場から離れた場所に移動してから行うと安全です。

Q.不法投棄を放置すると大規模な火災が起きやすい理由は?
A.古タイヤや化学物質からの自然発火・タバコのポイ捨て・不審火などのリスクが高いことや、広範囲に延焼しやすいことなどが主な理由です。また、不法投棄される場所は人目に付きにくく、火災が発生したときに発見が遅れがちなこともあるでしょう。

Q.不法投棄を通報するときに個人情報を伝える理由は?
A.いたずらによる通報を防ぐためです。通報の際に氏名・住所・連絡先を伝えても身元確認以外の目的で使用されることはないので安心してください。

Q.不用品の処分で不法投棄されないためにはどうする?
A.不用品をきちんとリサイクルしている不用品回収業者に依頼することが大切です。さらに、以下のポイントを満たす業者を選ぶと安心でしょう。

  • 不用品の処分実績が豊富にある
  • 見積もりは無料
  • 再販可能なものは買取もしている
  • 都合のよい回収方法を選べる
  • スタッフの対応が親切で丁寧
  • 顧客からの評判がよい
  • 不用品回収に必要な認可を取得済み

なお、当パソコンダストでは、回収した不用品をきちんとリサイクル・リユースしています。まずは、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

今回は、不法投棄の罰則について詳しく解説しました。不法投棄は、産業廃棄物処理法違反や道路法違反などにより、懲役や罰金が科せられます。軽い気持ちで不法投棄をすると、前科が付くだけでなく社会的な信用を大きく失うのがデメリットです。不法投棄の常習犯たちを罰するためには、通報による摘発が大きなカギになります。もしも不法投棄を発見したら、周囲をよく確認して身の安全を確保した上で、証拠写真を撮影するなどしてから、通報してください。なお、不法投棄は、ごく身近に行われているものです。自分たちが業者に渡した不用品が不法投棄される可能性もあるので、十分に注意しましょう。不用品の処分は、この記事を参考にして信頼できる不用品回収業者を選んで依頼すると安心です。