グラフィックボードの処分方法は?何ゴミか・売却・無料回収まで解説

パソコンの買い替えやアップグレードで古いグラフィックボードが余ると、「これは何ゴミ?」「パソコンと同じようにメーカーへ送れる?」「壊れていても回収してもらえる?」と処分方法に迷うことがあります。

グラフィックボードはパソコンの内部パーツですが、PC本体とは処分ルールが異なります。メーカーが行う家庭向けPCリサイクルでは、取り外した部品単体は回収対象になりません【注1】。

一方、自治体によってはパソコン部品として処分できる場合があり、まだ正常に動く製品なら買取も検討できます。パソコンパーツを扱う回収サービスへ送る方法もあります。

グラフィックボードを処分するときは、「まだ再利用できるか」「自治体ではどの区分になるか」「単体で送るのか、PC本体と一緒に処分するのか」を確認して方法を選ぶことがポイントです。

この記事では、グラフィックボードの主な処分方法、売却と廃棄の判断、PCから取り外す際の注意点、壊れたグラフィックボードを回収へ出す方法まで解説します。

  1. グラフィックボードを処分する前に確認すること
  2. グラフィックボードの主な処分方法
  3. 壊れたグラフィックボードやパーツ単体を処分する方法

1.グラフィックボードを処分する前に確認すること

不要になったグラフィックボードをすぐに捨てる必要はありません。

まず、正常に動くか、型番を確認できるか、PC本体も一緒に処分するのかを整理しましょう。まだ使用できる製品であれば、廃棄ではなく売却・再利用を選べる可能性があります。

正常に動作するなら売却も検討する

交換前まで問題なく使えていたグラフィックボードなら、中古パーツとして売却できる場合があります。

まずは次の項目を確認してください。

  • PCに正常に認識されるか
  • 映像が正常に出力されるか
  • ファンが正常に回転するか
  • 異音や異常発熱がないか
  • 基板や端子に大きな破損がないか
  • メーカー名と型番を確認できるか
  • 元箱や付属品が残っているか

買取価格はGPUの世代、メーカー、メモリ容量、動作状態、中古市場の需要などによって変わります。

「購入から○年以上なら売れない」などの一律の基準はありません。処分する前に型番で査定対象になっているか確認するとよいでしょう。

一方、映像が出ない、PCに認識されない、ファンが故障しているなど動作に問題がある場合は、買取が難しくなることがあります。その場合は自治体や回収サービスを検討します。

PC本体ごと処分するかパーツ単体で処分するか決める

パソコン本体も不要なのであれば、グラフィックボードだけを取り外さず、PC本体ごと処分する方法があります。

反対に、新しいグラフィックボードへ交換したため古いものだけ余った場合は、パーツ単体の処分方法を確認する必要があります。

この違いは、メーカーのPCリサイクル制度を利用する際にも重要です。

パソコン3R推進協会では、家庭向けPCリサイクルの対象はデスクトップPC本体、ノートPC、ディスプレイなどであり、部品交換によって不要になった部品単体はPCリサイクルの対象ではないと案内しています【注1】。

そのため、PCリサイクルマークが付いたパソコンから取り外したグラフィックボードであっても、そのマークを使ってグラフィックボード単体をメーカー回収へ出せるわけではありません。

自分で取り外す場合は電源を完全に切る

グラフィックボードを単体で処分する場合は、デスクトップPCから取り外す必要があります。

ASUSでは、グラフィックボードなどの拡張カードを取り外す前に、PCの電源を切り、必ず電源ケーブルを抜くよう案内しています【注2】。

一般的な取り外しの流れは次のとおりです。

  1. パソコンをシャットダウンする
  2. 電源ケーブルをコンセントとPCから抜く
  3. ケースのサイドパネルを外す
  4. グラフィックボードに接続された補助電源ケーブルを外す
  5. ケース側の固定ネジを外す
  6. PCI Expressスロットのラッチを解除する
  7. グラフィックボードを無理に曲げずに取り外す

ASUSでは、PCI Expressスロットのラッチを解除せずに無理にグラフィックボードを引き抜くと、故障の原因になると注意しています【注2】。

また、電子部品は静電気によって損傷する可能性があります。ASUSでは、作業前に金属面へ触れるなどして身体の静電気を除去することも案内しています【注3】。

マザーボードによって固定機構が異なるため、外れない場合は力任せに引っ張らず、PCやマザーボードの取扱説明書を確認してください。

2.グラフィックボードの主な処分方法

グラフィックボード単体の処分方法は、大きく分けて自治体、売却、パソコンパーツ回収サービスがあります。

処分方法 向いているケース 確認すること
自治体 近くで簡単に処分したい ごみ区分、小型家電回収の対象か
買取・売却 比較的新しく正常に動く 型番、動作状態、査定対象か
パーツ回収サービス 古い・故障している、ほかのPC用品も処分したい 送料、破損条件、同梱条件

自治体のルールに従って処分する

グラフィックボードを自治体で処分できるかは、地域によって異なります。

パソコン3R推進協会でも、部品単体はPCリサイクルの対象ではなく、廃棄方法については居住地の自治体へ問い合わせるよう案内しています【注1】。

自治体によっては、パソコン部品を不燃ごみなどの区分で収集したり、小型家電の回収対象としていたりする場合があります。

そのため、「グラフィックボードは全国どこでも不燃ごみ」と考えず、自治体公式サイトで次のキーワードを確認してください。

  • グラフィックボード
  • ビデオカード
  • パソコン部品
  • パソコンパーツ
  • 小型家電

品目一覧にグラフィックボードが見当たらない場合は、自治体のごみ相談窓口へ問い合わせると確実です。

正常に動く場合は買取・売却する

まだ使用できるグラフィックボードなら、中古パーツ専門店やパソコンショップなどで買取対象になる場合があります。

特に買い替えで取り外したばかりの製品は、捨てる前に査定対象か確認してみましょう。

売却する場合は、無理に分解や修理をせず、できるだけ元の状態で査定へ出します。

ホコリを落とす場合も、基板やファンを傷付けないよう注意してください。ASUSでは、電子部品の静電気対策に加え、高圧の空気をファンへ吹き付けるとファンの破損などにつながる可能性があると案内しています【注3】。

なお、グラフィックボードにはHDDやSSDのように写真や書類を保存して使う記憶装置としての役割はありません。PC本体も一緒に手放す場合は、個人データが保存されているHDD・SSDなどのストレージを別途確認してください。

パソコンパーツの回収サービスを利用する

自治体の区分が分かりにくい、売却できない古いグラフィックボードがある、ほかのパソコンパーツもまとめて片付けたい場合は、パソコンパーツを扱う回収サービスも選択肢です。

利用前には、次の点を確認しましょう。

  • グラフィックボード単体を受け付けているか
  • 回収費用と送料
  • 動作しない製品の扱い
  • 大きく破損した製品の扱い
  • ほかのPC用品を同梱できるか
  • 持ち込み回収を利用できるか

「無料回収」と書かれていても、送料まで無料とは限りません。回収料金と発送費用を分けて確認することが重要です。

3.壊れたグラフィックボードやパーツ単体を処分する方法

グラフィックボードは、長く使用すると映像が映らなくなる、ファンが動かなくなるなどの故障が起きることがあります。

故障品を処分するときは、単なる動作不良なのか、基板が割れているなど物理的な破損まであるのかを確認してください。

動作不良と大きな破損を分けて確認する

パソコンダストでは、グラフィックボードを含むパソコンパーツ・電子基板を回収対象としています。

宅配の場合、可動しないパソコンパーツも送料元払いであれば回収可能と案内されています。

一方、パソコンパーツはリユースを前提とした回収であり、破損品は回収できないとも明記されています。

そのため、たとえば「PCに認識されない」「映像が出ない」といった動作不良と、「基板が割れている」「端子が大きく欠損している」といった物理的な破損は分けて考える必要があります。

どの程度の状態から「破損品」に該当するかは、公式サイトで細かな基準が示されていません。

焦げ跡、腐食、基板割れ、端子の大きな破損、部品欠品など状態が気になる場合は、自己判断で発送せず、事前に回収可能な状態か確認してください。

グラフィックボード単体は送料元払い

パソコンダストでは、グラフィックボード単体の回収費用はかかりませんが、宅配の送料は利用者負担です。

グラフィックボードだけを送る場合は、元払いで発送します。

元払いの場合は、運送会社やサイズの指定はありません。

一方、デスクトップPCやノートPCなどの「送料無料対象品目」と同じ箱にグラフィックボードを入れれば、送料も無料になります。

送り方 グラフィックボードの送料
グラフィックボード単体 元払い・利用者負担
グラフィックボードのみ複数枚 元払い・利用者負担
送料無料対象のPCなどと同梱 条件を満たせば着払い

着払いを利用できる場合は日本郵便のゆうパックのみで、3辺合計160cm以内・重量25kg以内が条件です。

ヤマト運輸や佐川急便などを着払いで送ることはできません。

詳細は、宅配回収の送料・発送条件で確認してください。

パーツ単体では持ち込みできない

宅配だけでなく持ち込みを検討している場合も条件に注意してください。

パソコンダストでは、グラフィックボードなどパソコンパーツ・電子基板だけの持ち込みは受け付けていません。

デスクトップPCやノートPCなどの送料無料対象品目が1点以上あり、それと一緒に持ち込む場合は回収できます。

「送料をかけたくないので、グラフィックボードだけ直接持っていけばよい」という利用方法はできないため注意しましょう。

グラフィックボードだけを処分する場合は元払いの宅配、PC本体なども不要なら同梱して宅配、という使い分けが分かりやすくなります。

宅配では基板やファンが動かないよう梱包する

グラフィックボードは基板のほか、ファンや大型のヒートシンクなどが付いた精密なパーツです。

発送中に箱の中で動くと、基板や端子、ファンが破損する可能性があります。

元箱が残っていれば利用し、ない場合はグラフィックボードを保護したうえで、箱の中で動かないよう緩衝材を使用します。

複数枚を同じ箱へ入れる場合は、基板同士や金属部分が直接ぶつからないよう、一枚ずつ分けて保護するとよいでしょう。

まだ正常に動作する製品を送る場合は、特にファンや端子へ強い力が加わらないよう注意してください。

そのほかのCPU、メモリ、マザーボード、電源ユニットなども一緒に処分する場合は、パソコンパーツの処分方法も参考にしてください。

まとめ

グラフィックボードは、パソコン本体と同じPCリサイクル制度で単体回収してもらえるものではありません。

パソコン3R推進協会でも、部品単体はメーカーによるPCリサイクルの対象外であり、処分する場合は自治体へ確認するよう案内しています。

不要になったグラフィックボードは、次の順番で処分方法を検討すると分かりやすくなります。

  • 正常に動作するなら売却できないか確認する
  • 自治体でパソコン部品を処分できるか確認する
  • PC本体も不要ならグラフィックボードを装着したまま処分する方法を検討する
  • 単体で処分する場合は安全に取り外す
  • 回収サービスを利用する場合は送料と破損条件を確認する
  • 基板割れや焦げなど大きな破損がある場合は事前に受付可否を確認する

パソコンダストでは、グラフィックボードを含むパソコンパーツ・電子基板を回収しています。

グラフィックボード単体の場合は回収費用はかかりませんが、宅配送料は元払いです。デスクトップPCやノートPCなど送料無料対象品と同じ箱へ入れる場合は、条件を満たせば送料も無料になります。

なお、パーツ単体での持ち込みはできないため、直接持ち込みたい場合も送料無料対象のパソコンなどと一緒に出す必要があります。

グラフィックボードだけを処分するなら「自治体・売却・元払い回収」、PC本体も一緒に処分するなら「まとめて回収」というように、手元にある不用品全体を見て方法を選ぶと無駄な費用を抑えやすくなります。

グラフィックボード・パソコンパーツの回収条件を確認する


参考・出典