Chromebookの廃棄方法は?初期化・データ消去から故障端末の処分まで解説

使わなくなったChromebookを処分するとき、「普通のノートパソコンと同じように廃棄できる?」「Googleアカウントのデータはどうすればいい?」「Powerwashをしてから捨てたほうがいい?」と迷うことがあります。

Chromebookもパソコンの一種ですが、Windowsパソコンとはデータの保存方法や初期化の手順が異なります。また、学校や会社から管理されているChromebookでは、利用者が自分で初期化するだけでは不十分な場合があります。

処分方法については、製造メーカーのPCリサイクル、買い替え時の回収、パソコン回収サービスなどから選べます。

Chromebookを廃棄するときは、「必要なデータをバックアップする→Powerwashなどで端末内のデータを消去する→学校・会社の管理端末なら管理を解除する→端末の状態に合った回収先を選ぶ」という順番で進めることがポイントです。

この記事では、Chromebookを廃棄する前に必要な初期化やデータ確認、主な処分方法、電源が入らない端末やバッテリーに異常がある場合の注意点まで解説します。

  1. Chromebookを廃棄する前に確認すること
  2. Chromebookの主な廃棄方法
  3. 故障したChromebookや初期化できない端末の処分方法

1.Chromebookを廃棄する前に確認すること

Chromebookを手放す前には、まず必要なデータを保存し、端末内に残っているユーザーデータを消去します。

個人で所有しているChromebookと、学校・会社が管理している端末では手順が異なるため、自分の端末がどちらに当てはまるかも確認してください。

必要なデータをバックアップしてPowerwashする

個人で使用しているChromebookでは、「Powerwash」と呼ばれる工場出荷状態へのリセットを利用できます。

Googleによると、Powerwashを行うとChromebook本体に保存されているユーザーデータが消去され、ダウンロードフォルダ内のファイル、設定、アプリなども削除されます【注1】。

そのため、最初に必要なファイルが残っていないか確認してください。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. 必要なファイルをGoogleドライブや別の記録媒体へ保存する
  2. Chromebookからログアウトする
  3. Powerwashを実行する
  4. 再起動後に初期設定画面が表示されることを確認する

Googleが案内するPowerwashの操作では、Chromebookからログアウト後、「Ctrl+Alt+Shift+R」を押し、「再起動」からPowerwashを進めます【注1】。

ただし、操作画面や方法はChromeOSの状態などによって変わる可能性があります。実際に作業するときは、Google公式の最新手順を確認してください。

Googleドライブ・SDカードなどはPowerwashとは別に確認する

Powerwashを行えば、Chromebookに関係するすべてのデータが消えるわけではありません。

Googleでは、工場出荷状態へのリセットを行っても、Googleドライブや外部ストレージに保存したファイルは削除されないと案内しています【注1】。

たとえば、次のデータは処分前に別途確認します。

  • Googleドライブに保存しているファイル
  • SDカード・microSDカード
  • USBメモリー
  • 外付けSSD・HDD
  • SIMカードを使用できる機種の場合はSIMカード

Googleドライブ上のファイルはクラウドに保存されているため、ChromebookをPowerwashしても消えません。反対に、Chromebookを処分するためだけにGoogleドライブのデータまで削除する必要もありません。

SDカードやUSBメモリーなどを挿したまま本体を手放さないよう、最後にカードスロットやUSB端子も確認しましょう。

学校・会社の管理端末は管理者による解除が必要

学校や会社から貸与されているChromebook、または組織によって管理されている端末は、個人所有のChromebookと同じように処分してはいけません。

Googleでは、職場や学校で使用しているChromebookについて、利用者自身で通常の工場出荷状態へのリセットを行うのではなく、管理者へ連絡するよう案内しています【注1】。

また、学校や企業が使用しなくなったChromeOS端末を売却、寄付、廃棄などによって組織から外す場合は、Google管理コンソールから「デプロビジョニング」を行うよう案内されています【注2】。

デプロビジョニングすると、端末に設定されていた組織のポリシーや管理設定などが解除されます。

そのため、学校・企業でChromebookを処分するときは、次の作業を担当部署や管理者と確認してください。

  • 対象端末を資産台帳と照合する
  • Google管理コンソールからデプロビジョニングする
  • 端末内のデータを消去する
  • リース品・レンタル品ではないか確認する
  • 必要に応じてデータ消去の記録を残す

学校などでChromebookをまとめて入れ替える場合は、学校・施設のパソコン大量処分とデータ消去の確認ポイントも参考にしてください。

自動更新期限を確認してから処分を判断する

古いChromebookを処分する理由として、「自動更新期限(AUE)が近い」「更新が終わった」というケースもあります。

Googleでは、ChromeOSデバイスにOSアップデートを提供する期間を、デバイスのプラットフォームが最初にリリースされてから10年間としています【注3】。一部の古い機種では、延長アップデートを利用するための設定が必要になる場合があります。

自分のChromebookがいつまで更新されるかは、「設定」→「ChromeOSについて」→「詳細」などから確認できます。

ただし、AUEを迎えたことと、本体が故障して使えなくなることは同じではありません。

Googleでも、更新が終了した古いChromebookについて、引き続き使用することはできるものの、アップグレードを検討するよう案内しています。

そのため、「AUEになったら必ずすぐ廃棄」と考えるのではなく、公式アップデートの有無、使用目的、セキュリティ面を踏まえて買い替えや処分を判断しましょう。

2.Chromebookの主な廃棄方法

Chromebookの処分方法には、製造メーカーによるPCリサイクル、販売店などの回収、パソコン回収サービスなどがあります。

「Chromebook」という一つのメーカーが製造しているわけではないため、Acer、ASUS、HP、Lenovoなど、実際に所有している端末のメーカーを確認することが重要です。

処分方法 向いているケース 確認すること
メーカーのPCリサイクル 家庭で使用したPCをメーカー経由で処分したい メーカー、PCリサイクルマーク、料金
販売店などの回収 買い替えと一緒に手放したい 対象メーカー、故障品の可否、料金
PC回収サービス 故障品や複数の機器もまとめて処分したい 送料、故障状態、データ消去

製造メーカーのPCリサイクルを利用する

家庭で使用したノートパソコンは、資源有効利用促進法に基づくメーカー回収・リサイクルの対象です。

経済産業省では、家庭から排出される使用済みパソコンについて、製造メーカーによる自主回収・再資源化が行われていると案内しています【注4】。

一般的なノート型Chromebookを処分するときも、まず本体のメーカーを確認し、そのメーカーの家庭用PCリサイクル窓口を調べる方法があります。

パソコン3R推進協会では、家庭系パソコンについて、対象機器のメーカーへ直接申し込む仕組みを案内しています【注5】。

PCリサイクルマークが付いている場合は、メーカーによる回収・再資源化料金が不要です。マークがない場合は回収再資源化料金が必要になることがあります【注5】。

メーカーがすでに存在しない場合や、回収するメーカーがない製品については、パソコン3R推進協会へ申し込める場合があります。

実際の料金や申込方法はメーカーによって異なるため、Chromebook本体のメーカー名と型番を確認してから申し込みましょう。

買い替え時の下取り・回収を確認する

新しいパソコンへ買い替えるのであれば、購入先のメーカーや販売店で古いChromebookを下取り・回収している場合もあります。

比較的新しく正常に動作する端末であれば、中古品として売却できる可能性もあります。

ただし、売却や下取りの場合は特に、Powerwashと組織管理の解除を忘れないようにしてください。

学校・企業の管理状態が残ったChromebookは、次の利用者が正常に設定できない可能性があります。

また、画面割れ、電源が入らない、バッテリー異常などがある場合は下取りの対象外になることもあるため、申込前に状態条件を確認しましょう。

パソコン回収サービスを利用する

メーカーを調べるのが難しい、PCリサイクルマークがない、故障している、ほかのパソコンや周辺機器も一緒に処分したいという場合は、PC回収サービスも選択肢になります。

回収サービスを選ぶ際は、次の点を確認してください。

  • Chromebookが回収対象か
  • 故障品・画面割れも受け付けているか
  • 送料は誰が負担するか
  • 初期化できない端末への対応
  • データ消去方法
  • 必要な場合はデータ消去証明書を発行できるか

特にChromebookは、機種によってSSDのほかeMMCなどの内蔵ストレージを使用している場合があります。

「パソコンのデータ消去に対応」と書かれているだけで判断せず、自分で初期化できない端末では、搭載ストレージまで処理できるか確認すると安心です。

3.故障したChromebookや初期化できない端末の処分方法

Chromebookの電源が入らない、画面が割れて操作できないなどの理由でPowerwashできないこともあります。

このような場合に、データを消すためだけに本体を細かく分解する必要はありません。

Powerwashできない場合は無理に分解しない

ChromeOSが起動しない場合でも、状態によってはGoogleが案内するリカバリ手順などで端末を復旧できることがあります。

ただし、完全に故障している場合や、処分することが決まっている場合に、無理に分解してストレージを取り外そうとすると、本体やバッテリーを傷付ける可能性があります。

特にChromebookでは、機種によってストレージが基板に直接実装されており、一般的な2.5インチHDDのように簡単に取り外せない場合があります。

自分でPowerwashできない場合は、端末の状態とストレージの種類を伝え、データ処理まで対応できる回収先を確認してください。

バッテリーの膨張・発熱がある場合は通常どおり発送しない

Chromebookの底面が膨らんでいる、タッチパッドやキーボードが浮いている、異常に熱くなるなどバッテリー異常が疑われる場合は、通常の端末と同じように宅配便へ出さないでください。

一般社団法人JBRCでは、破損、水濡れ、膨張などの異常がある充電式電池を通常の回収対象外としており、メーカーまたは自治体へ相談するよう案内しています【注6】。

また、バッテリーを処分するためだけにChromebookを自分で分解するのも避けましょう。

パソコンダストの現行公式サイトでは、バッテリーが膨張したChromebookについて宅配回収できるとは明記されていません。

膨張、変形、異常発熱、破損などがある場合は自己判断で発送せず、メーカーや自治体、利用を考えている回収先へ端末の状態を伝えて確認してください。

パソコンダストではChromebookも回収対象

パソコンダストでは、公式サイト内でChromebookも回収対象と案内しています。

一般的なノートパソコンについては、基本的な部品がそろっていれば、次のような状態でも送料無料対象です。

  • 古いノートパソコン
  • 電源が入らないパソコン
  • HDDがないパソコン
  • ACアダプターがないパソコン
  • 画面が割れたパソコン
  • 水没したパソコン

宅配回収を利用する場合、送料無料の着払いは日本郵便のゆうパックを利用し、梱包後の3辺合計160cm以内・重量25kg以内が条件です。

事前の申し込みは必要ありません。

詳しい発送方法は、パソコンダストの宅配回収条件で確認できます。

ただし、キーボードを取り外せるタブレット型Chromebook、Chromebox、Chromebaseなど、一般的なノート型とは形状が異なるChromeOS端末については、回収区分や送料無料条件が異なる可能性があります。発送前に対象品目を確認し、判断できない場合は問い合わせてください。

Chromebookのデータ消去は端末のストレージに注意する

パソコンダストでは、回収したパソコンからハードディスクを取り出し、再利用可能なものはNSAやDoD準拠方式に対応した専用機器による論理消去、資源化対象のものは物理的に消去すると案内しています。

通常のパソコン回収ではデータ消去に追加費用はかかりません。

一方、ChromebookにはHDDではなく、SSD、eMMCなどのストレージを搭載している機種もあります。

パソコンダストの公式ページでは、基板にはんだ付けされたeMMC・UFSなどを搭載したChromebookについて、具体的にどの方法でデータを消去するかまでは明記されていません。

そのため、正常に操作できるChromebookは、回収に出す前に自分でPowerwashしておくとよいでしょう。

電源が入らずPowerwashできない場合や、学校・企業の端末で確実なデータ消去の記録が必要な場合は、端末の型番や状態を伝えてデータ消去方法を事前に確認してください。

パソコンダストでは有料のデータ消去証明書も案内していますが、公式の料金案内はHDD1台を単位としています。eMMCなどを内蔵したChromebookについて同じ証明書を発行できるとは確認できないため、証明書が必要な場合も事前確認が必要です。

まとめ

Chromebookを廃棄するときは、一般的なパソコンの処分方法だけでなく、ChromeOS特有の初期化や管理状態も確認する必要があります。

個人所有の端末であれば、必要なファイルをバックアップしたうえでPowerwashを行います。Googleドライブや外付けSDカードなどのデータはPowerwashでは削除されないため、本体とは別に確認してください。

処分前は次の順番で進めると分かりやすくなります。

  • Googleドライブやローカルファイルを確認する
  • 必要なデータをバックアップする
  • SDカード・USBメモリー・SIMカードなどを取り外す
  • 個人所有の端末はPowerwashする
  • 学校・企業の管理端末は管理者がデプロビジョニングする
  • メーカー回収やPC回収サービスから処分方法を選ぶ
  • 電源が入らず初期化できない場合はデータ処理方法を確認する
  • バッテリーが膨張している場合は自己判断で発送しない

家庭で使用していた一般的なノート型Chromebookであれば、製造メーカーのPCリサイクルを確認する方法があります。

一方、故障している端末や、ほかのパソコン・周辺機器とまとめて処分したい場合は、パソコン回収サービスを利用する方法もあります。

パソコンダストではChromebookも回収対象としており、ノートパソコンは故障品や画面割れなども回収しています。

ただし、Chromebook特有のeMMCなどの内蔵ストレージについてはデータ消去方法が公式サイト上で明確になっていないため、自分でPowerwashできない端末やデータ消去証明書が必要な端末は、発送前に確認しておくと安心です。

Chromebookは「Googleのクラウドを使っているから本体にデータは残っていない」と考えず、ローカルデータ、Googleアカウント、管理状態、端末そのものの状態を確認してから処分しましょう。

Chromebookを宅配回収で処分する条件を確認する


参考・出典