フロッピーディスクの廃棄や捨て方をとことん伝授!

パソコンの目覚ましい進化に伴って、記録メディアも移り変わっています。たとえば、フロッピーディスクですね。1990年代は、フロッピーディスクの全盛期でした。しかし、より大容量の記録が可能なメディアが続々と登場したことで市場が急速に収縮したと言えます。もはや、フロッピーディスクをメインに使うことは無くなったと言えるでしょう。今回は、フロッピーディスクの廃棄や捨て方について詳しく解説することにします。処分に困っている人はぜひ読んでみてくださいね。

  1. フロッピーディスクとは
  2. フロッピーディスクの廃棄・処分について
  3. フロッピーディスクのデータ処分について
  4. フロッピーディスクをごみとして処分する方法
  5. フロッピーディスクの廃棄や捨て方でよくある質問

記事を読んだ人は、フロッピーディスクの廃棄や捨て方について正しい知識を身に付けることができます。実際に処分をするときに、とても役立つことでしょう。なお、フロッピーディスクには重要なデータが入っているため、正しく処分しないとさまざまな問題が出てくるのも事実です。きちんと処分するためにも、まずはじっくり読んで学んでいきましょう。

1.フロッピーディスクとは

まず、フロッピーディスクの基本を学びましょう。どんな種類があるのかだけでなく、使用シーン・目的・メカニズムなどさまざまな点を理解してください。

1-1.フロッピーディスクとはどんなもの?

フロッピーディスクとは、磁気ディスクのひとつでワープロやパソコンのデータを残すために使います。見た目は薄い板状のメディアで、持ち運びが可能なリムーバブル記録メディアとして人気を博しました。読み込みには、専用のフロッピーディスクドライブが必要で、全盛期にはワープロ専門機やパソコンに内蔵しているものも多く販売していたものです。また、外付けのフロッピーディスクドライブを使用することで読み込みや書き込みが可能となっています。

1-2.フロッピーディスクの種類

フロッピーディスクにも、何種類かの規格があります。まず、大きさは3.5インチ・5インチ・8インチの3種類です。家庭用ワープロ専門機の普及により、特に3.5インチは人気でした。また、記憶容量にかんしても最大1.44MBが記録できる2HDタイプと最大720KBの記録となる2DDタイプなどがあります。さらに、各メーカーから販売しているワープロ専用機用の使用だけに特化したタイプなど、以前にはとても多くの種類が存在していました。

1-3.フロッピーディスクの使用シーンや目的について

フロッピーディスクの主な目的は、データ保存やデータの受け渡し・移動です。特に、ワープロ専門機種の記録メディアはフロッピーディスクが主だったため、現在でもフロッピーディスクを使用している人も多くいます。また、テキストデータだけなど軽いデータの受け渡しに使うことも多いです。

1-4.フロッピーディスクのメカニズムや構造を学ぼう

フロッピーディスクは、磁気ディスク部分とケース部分に大きく分けることができます。データを記録するのは、磁気ディスク部分です。普段はケースに覆われているため、容易に持ち運びができるようになっています。また、フロッピーディスクには書き込みや消去を防止するための「ライトプロテクト」が付属していることも特徴です。「ライトプロテクト」が閉じた状態にすると内部データの上書きや消去を防ぐことができます。

1-5.フロッピーディスクの販売状況や需要について

フロッピーディスクは、需要のピークをとっくに過ぎていると考えていいでしょう。ワープロ専門機種は完全に後退しました。今は、パソコンでワープロができる時代になり、さらにスマホの登場でパソコンの地位を脅かすほどに時代が変わっています。そのため、記録メディアとしての需要も少なくなってきていると考えてください。ただし、一部のマニアやワープロ利用者からの需要は根強いものもあります。フロッピーディスクの需要が完全にゼロになることは当分の間無いでしょう。

2.フロッピーディスクの廃棄・処分について

フロッピーディスクの廃棄や処分の基本を解説します。内部データを処分することの重要性について学んでください。

2-1.フロッピーディスクはごみ?処分方法は?

フロッピーディスクも、必要が無くなれば不用品となります。不用品イコールごみと考えることもできるでしょう。ごみとして捨てることは簡単です。しかし、フロッピーディスクは処分する前に内部データをきちんと消去する必要があります。ごみに出す前に、きちんと消去しておきましょう。

2-2.フロッピーディスクに入っているデータについて

フロッピーディスクに入っているデータは、重要なものはバックアップを取ってほかの記録媒体に保管しましょう。容量は大きくないので、バックアップの作業自体は短時間で済むはずです。うっかり廃棄してしまうと、二度と取り戻すことはできません。何が入っているかわからないフロッピーディスクにかんしても、中身を確認しておきましょう。必要なデータは移行して、不必要なデータは消去してください。

2-3.フロッピーディスクのデータ処分の重要性を学ぼう

フロッピーディスクに入っているデータは、直接コピーできなくても画面表示をスクリーンショットで保存することも可能です。そのため、読み取りが不可能な状態にしてから処分をしてください。ほかの情報を上書きして以前のデータを消したつもりでも、一部が残っていたり上書き自体ができていないでそのまま残っていたりすることもあります。個人情報や会社の機密情報が入っているフロッピーは、必ずデータを処分して読み取り不可の状態にしてください。

2-4.フロッピーディスクのデータが流出したらどうなる?

フロッピーディスクのデータ流出は、ときに深刻な事態を招くものです。たとえば、顧客名簿や取り引き先の情報が流失した場合は、企業の信用を落とします。また、会社の経理情報が流出した場合は、株価が下がったり融資が滞ったりする原因となるでしょう。個人で管理している内容であっても、流出したことで何かと不利益を受けるものです。フロッピーディスクのデータの流出は、何としても防ぐことが重要だと考えてください。

3.フロッピーディスクのデータ処分について

フロッピーディスクを廃棄する前には、データを消しておく必要があります。ここでは、データの消し方や注意点を学びましょう。

3-1.フロッピーディスクのデータの消し方

フロッピーディスクの内部データを消去するには、データの上書き・初期フォーマット処理・物理的破壊などの方法があります。フロッピーディスクの内部データを消去した後でも、再利用を考えている場合は、データの上書きもしくは初期フォーマット処理がおすすめです。なお、物理的破壊には、フロッピーディスク上部のシャッターを開いて磁気ディスクを傷付ける・磁気ディスクを取り出して裁断処理するなどの方法があります。物理的破壊を行ったフロッピーディスクは再利用できませんので注意しましょう。

3-2.内部データを完全に消すために気を付けること

フロッピーディスクの内部データを完全に消すには、初期フォーマット処理が最も手軽で確実な方法となります。初期フォーマット処理を行ったフロッピーディスクには、以前のデータは残りません。ただし、初期フォーマットを行うにはフロッピーディスクドライブが必要となります。フロッピーディスクドライブを持っていない人は、基本的に初期フォーマットを行うことができませんので注意しましょう。なお、内部データを完全に消すには物理的に破壊して読み込みができない状態にすることもできます。フロッピーディスク自体を廃棄する予定の人は、物理的な破壊を試してみてください。

3-3.大切なデータの移行について注意する点とは

大切なデータは、誤って消去してしまわないようにしてください。まずは、データをコピーしてほかの記録媒体に移しましょう。このとき、移動ではなくコピーを選択することが大切です。移動先の記録媒体に無事データ移行が完了したことを確認してから、フロッピーディスク内部のデータを消去してください。面倒でも、ひとつずつのステップを確認しながら進めることで大切なデータを失うことを避けることができますよ。

4.フロッピーディスクをごみとして処分する方法

フロッピーディスクは、ごみとして処分することも可能です。注意点などを詳しく解説しましょう。

4-1.フロッピーディスクをごみに出す場合

フロッピーディスクは、自治体によってごみの分類が違います。ある自治体では燃えるごみとして指定がっても、ほかの自治体では不燃ごみの扱いとなることも多いです。まずは、自分が住んでいる自治体でどのような扱いになっているか調べてみてください。なお、大量に処分する場合は、自治体に相談してから指示に従って出しましょう。

4-2.フロッピーディスクをごみとして出す場合の注意点

フロッピーディスクをごみに出すときは、金属部分を外すように指示があることがあります。自治体から指示があるときは、自分で分類しましょう。また、指定のごみ袋に入れて出したりボックスに入れたりなど、自治体の方針に合わせて出してください。なお、フロッピーディスクのラベルも剝(は)がしておくことが大切です。ラベルがほかの人から見えた状態で出すとほかの人が持ち去ってしまう可能性が高くなります。ラベルの剝(は)がし忘れがあると不安が残るので忘れないでください。

4-3.フロッピーディスクが大量にある場合はどうする?

フロッピーディスクが大量にある場合は、不用品回収業者に処分を依頼することをおすすめします。理由は、データ消去作業が面倒だからです。ひとつずつ作業をしていると思わぬ時間と労力を必要とします。その点、不用品回収業者に依頼すればデータ消去を行ってくれるだけでなく、廃棄処分も任せることができるからです。大量のフロッピーディスクの処分を考えている人は、不用品回収業者への依頼を考えましょう。

5.フロッピーディスクの廃棄や捨て方でよくある質問

フロッピーディスクの廃棄や捨て方でよくある質問に回答します。総まとめの部分としても役に立ててくださいね。

5-1.フロッピーディスクのデータ移行も不用品回収業者に依頼できますか?

フロッピーディスクのデータ移行が何らかの理由でできないときは、業者に相談してみてください。データ移行サービスを行っている場合があります。有料であってもデータを残しておきたい場合は、利用価値が高いです。ただし、データ移行サービスを行っている不用品回収業者は多くありません。データ移行は別会社に依頼することも検討してください。

5-2.フロッピーディスクを初期化すればリサイクルできるのでは?

確かに、初期化したフロッピーディスクは再利用が可能です。中古の状態でもリサイクルを希望している人がいる場合は、有料・無料にかかわらず譲渡を考えてください。ただし、フロッピーディスク自体にも寿命があります。寿命は、新品のもので約5年と考えてください。中古のフロッピーディスクは、新品の物と比べて寿命が早く来ることを考えると積極的にはおすすめしません。

5-3.新品のフロッピーディスクが大量にある場合は?

新品のフロッピーディスクは、非常に貴重です。現在、フロッピーディスクの生産は少なくなっているため、新品のフロッピーディスクは需要があります。新品のフロッピーディスクが大量にある場合は、リサイクルやリセールを考えたたり不用品回収業者などに相談したりして買い取り依頼を検討しましょう。

5-4.破損しているフロッピーディスク内部のデータは読み込めないのでは?

破損の状態にもよります。破損が外部ケースだけだった場合は、中のデータは無事であることも多いためほかの人が見てしまう可能性があるからです。まずは、破損の状態を確認してください。物理的に読み込みが不可な状態にするためには、磁気ディスク部分を壊す必要があります。確実に読み込み不可にするためには、磁気ディスク部分に傷を付けたり歪(ゆが)みを与えたりしましょう。

5-5.フロッピーディスクのデータを業者が本当に消したか不安なのですが?

データ消去サービスを行っている業者では、データ消去の証明書を発行している所も多いです。念のため、証明書を受け取っておきましょう。証明書の発行は無料・有料いずれの場合もありますので業者に確認してください。なお、データ消去サービスは信頼のある業者に依頼することが大前提です。利用者の評判などもチェックして選びましょう。

まとめ

フロッピーディスクの処分は、内部データの扱いに気を付けてください。処分する前には、大切なデータをバックアップしておきましょう。また、バックアップ済みのフロッピーディスクは必ずデータ消去を行った状態で処分してください。いい加減な状態で処分をすると情報が流出してしまう恐れがあります。個人情報や企業機密の流出は、致命的なことも多いので注意してください。