日立のパソコンの処分方法が知りたい! 廃棄ポイントと注意点は?

日立(HITACHI)のパソコンを処分する場合、どのような方法があるのか迷っている方はいませんか? パソコンはレアメタルなど貴重な資源が含まれているため、メーカーによる回収が義務づけられています。しかし、日立のパソコンは2007年に撤退しているので、どこへ回収依頼をしたら良いのか分かりませんよね。また、パソコンを処分する前に、内部に含まれているデータを消去することも大切です。

そこで、本記事では、日立のパソコンの廃棄方法とデータの消去方法について解説します。

  1. 日立パソコンの基礎知識
  2. 日立のパソコン~処分前にすべきこと
  3. 日立のパソコン処分~自分で行う場合
  4. 日立のパソコン処分~リセールの場合
  5. 日立のパソコン処分~業者による回収の場合
  6. 日立のパソコン処分に関してよくある質問

この記事を読むことで、日立のパソコンの正しい処分方法が分かります。悩んでいる方は、ぜひチェックしてください。

1.日立パソコンの基礎知識

日立のパソコンの特徴と人気機種をチェックしておきましょう。

1-1.日立パソコンの特徴

日立は、ビジネス向けの「FLORA(フローラ)」と個人ユーザー向けの「Prius(プリウス)」があります。もともと、日立は国内最大の電気機器メーカーです。1990年代に両ブランドを発売しましたが、現在はどちらも販売を終了しており、既売品の家庭用パソコンのサポートだけ継続しています。日立のパソコンを使っているユーザーは少なめです。

1-2.PCリサイクル法は?

資源有効利用促進法に基づき、家庭で不用となったパソコンを回収・リサイクル仕組みが「PCリサイクル法」です。この法律によって、回収し資源に戻すまでをパソコンメーカーが責任を持って行うことになりました。パソコンメーカーに回収してもらうのが主流ですが、日立の場合は生産が撤退したため、処分に困るというケースが多いのです。依頼すべきメーカーがない場合はどのように処分すべきか、ほかの方法を把握しておかなければなりません。

日立のパソコンはもう生産を終了しているんですね。
はい。そのため、処分方法に困っている人も多いでしょう。

2.日立のパソコン~処分前にすべきこと

日立に限らず、パソコンを処分する前にはデータを完全消去しなければなりません。では、なぜデータを消去しなければならないのでしょうか。ここでは、必要性と消去方法を説明します。

2-1.なぜデータの消去が必要なの?

パソコンには、個人情報がたくさん保存されています。たとえば、名前・生年月日・住所・電話番号・写真・ファイルなどのデータです。また、仕事で使用した場合は、大切な会議資料や顧客データなども含まれています。これらのデータを消去せずに処分すると、外部へ流出するおそれがあるのです。実際に、パソコン内部のデータが流出して悪用された事件が起きています。データ流出を防ぐためにも、きちんと処分前に消去しなければなりません。

2-2.データの移行方法

データを消去する前に、新しいパソコンなどへの移行が必要です。データの移行方法は、手動でバックアップをとる方法と、有料版ソフトを使用する方法があります。

手動でバックアップをとる方法は、外付けハードディスク・CD/DVD・USBメモリーなどの保存メディアを使用するやり方です。古いパソコンのデータをコピーして新しいパソコンに接続するため、移行するデータを自分で選ぶことができます。

有料版ソフトは、新旧両方のパソコンにソフトをインストールし、ケーブルにつないでボタンを押すだけで自動的にデータが移行可能です。パソコン関連の販売店や家電量販店で購入できるので、簡単かつ安全にデータ移行をしたい方はチェックしてください。

2-3.データの消去方法

データの消去方法は、データ消去ソフトを使用するか、データが入っているハードディスクを取り出して壊す方法のどちらかです。データ消去ソフトは家電量販店などの店舗や、インターネット上にて無料ソフトをダウンロードすれば使用できます。

直接、ハードディスクを取り出す場合は、カナヅチやカッターナイフで傷をつける方法です。破片が飛び散りケガをするおそれがあるため、十分に注意してください。

2-4.周辺機器はどうすべき?

マウス・キーボード・ケーブルなどの周辺機器は、メーカーの回収義務に含まれていません。そのため、自治体処分するか、もしくは回収業者へ依頼する方法となります。自治体で処分する場合は、お住まいの地方の処分ルールをホームページなどでチェックするとよいでしょう。

2-5.注意点

パソコンを初期化すればデータが消去できると思われがちですが、それだけでは不十分です。初期化は出荷前の状態に戻すだけで、保存されたデータが消去できるわけではありません。上記で説明した方法でデータを消去することが大切です。初期化だけで処分しないように注意してください。

データ消去は、絶対に必要なんですね。
はい。本体が壊れていても、HDDを取り出して物理的に破壊すればデータを消すことができます。

3.日立のパソコン処分~自分で行う場合

自分で処分する場合は、どのような方法があるのでしょうか。

3-1.メーカー回収で処分する

日立は、事業者・家庭向け回収リサイクルサービスを実施しています。けれども、直接、日立が回収をサポートしているわけではありません。2014年3月14日より、事業者・家庭向けパソコンすべてにおいてパソコン回収の受付を「一般社団法人 パソコン3R推進協会」が委託するようになりました。回収の流れは以下のとおりです。

  1. 「パソコン3R推進協会」に回収申し込みを依頼し、料金支払い用紙を受け取る
  2. 郵便局で回収再資源化料金を支払うと、輸送伝票(エコゆうパック伝票)等が送られる
  3. 郵便局に戸口集荷を依頼するか、直接郵便局に持ち込む

3-2.PCリサイクルマークのあるもの、ないものについて

PCリサイクルマークがあるものは、回収再資源化料金を支払う必要がありません。パソコン3R推進協会に申し込みをした後、料金支払い用紙ではなく輸送伝票が送られてきます。ただし、PCリサイクルマークがないものは、回収再資源化料金を支払わなければなりません。機器別の回収再資源化料金は、以下のとおりです。

  • デスクトップパソコン本体・ノートブックパソコン・液晶ディスプレイ(一体型パソコン含む):3,000円(税抜)
  • CRTディスプレイ(一体型パソコン含む):4,000円(税抜)

3-3.自治体の回収ボックスは?

自治体の中には、小型家電リサイクル法に基づき、小型家電の回収ボックスを設置しているところがあります。マウス・ノートパソコン(投函できるサイズ)など小型家電を入れるだけで回収可能です。ただし、投函できないサイズや、回収ボックスが設置されていない場合は、ほかの方法で処分しなければなりません。小型家電回収ボックスの有無は、「小型家電リサイクル回収ポータルサイト」を確認してください。

回収はパソコン3R推進協会の家庭系PC業界共通回収スキームで行っているんですね。
はい。3R推進協会に回収を依頼すればメーカー回収と同じような手順で処分できます。

4.日立のパソコン処分~リセールの場合

まだ、使用できる状態のパソコンなら、「リセール」も処分方法の1つです。ここでは、中古市場とリセール方法について解説します。

4-1.中古市場は?

日立のパソコンは、ほかのメーカーよりもユーザーが少なめです。しかし、人気のあるビジネス志向のノートパソコン・「FLORA」シリーズは中古市場で多く出まわっています。けれども、10年以上前に販売されたシリーズなので、現在の販売価格も数千円程度です。パソコンは、販売年月日が経過するほど価値が下がるため、日立パソコンの買取の可能性はほとんどないと言えるでしょう。

4-2.リセール方法

前述したとおり、日立のパソコンは古いシリーズなので、本体そのものの価値はほとんどありません。リサイクルショップや買取専門業者・ネットオークションなどリセールの方法はさまざまですが、買取ってもらえない可能性があります。それでもリセールしたいという方は、ジャンク品・修理部品用として売ったほうが良いでしょう。パソコン内部にはレアメタルなどの貴重な資源が含まれているため、パーツに分解しリサイクルする業者があります。修理部品用として再販する業者へ依頼すると良いかもしれません。

リセールできる可能性もあるんですね。
はい。ただし、高値買取は期待できません。

5.日立のパソコン処分~業者による回収の場合

パソコンリユース業者を依頼する際の方法と選び方・主なメリットを解説します。

5-1.パソコンリユース業者による回収

パソコンのリサイクルを行っている業者は、ホームページまたは電話から回収依頼が可能です。主な回収方法は、宅配・持ち込み・出張回収の3つになるでしょう。また、回収料金を請求するところもありますが、無料で回収を受けつけている業者もあります。パソコン・不用品の無料回収を行っている「パソコンダスト」では、対象商品が1点でもあれば無料回収が可能です。対象商品には、デスクトップパソコン・ノートパソコン・液晶モニター・スマートフォンなどがあります。

5-2.パソコンリユース業者の選び方

どの業者に依頼すべきか悩むときは、以下のポイントに注目してください。業者の中には、不当な料金を請求したり不法投棄をしたりと悪質な業者が存在しているので要注意です。

  • 丁寧かつスピーディーな対応か
  • 回収方法が選択できるか
  • 無料または低費用で回収できるか
  • データ消去サービスを受けつけているか
  • 無料回収の場合は、その理由がきちんと記載されているか
  • 送料など手数料が無料か
  • 古物商の許可を取得しているか

無料回収を利用する場合は、なぜ無料で回収できるのか「理由」をハッキリ記載している業者を選びましょう。たとえば、「パソコンダスト」の場合は、動作確認ができるものを中古品として再販売しています。再販できないものは、パーツごとに分解し資源として再販売するので無料回収が可能なのです。

5-3.主なメリット

パソコン以外にも処分したい不用品があれば、手間と時間をかけることなくまとめて処分できます。さらに、引っ越しなどで急を要する場合も、業者に依頼することでスピーディーな処分ができるでしょう。また、業者の中には会社などで使用したパソコンは「事業系パソコン」を回収してくれるところもあります。
「パソコンダスト」は、30台以上のトラックを日々運行させているため、どんなに大量なパソコンでもスピーディーな回収が可能です。不安な点がある場合は、ぜひ1度お問い合わせください。

業者に回収を依頼する方法もあるんですね。
はい。着払いで送るだけでよいという業者もありますので簡単に依頼できます。

6.日立のパソコン処分に関してよくある質問

日立のパソコン処分に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.無料でダウンロードできる消去ソフトが知りたい
A.ドラッグ&ドロップで手軽にファイルを復元不可能にできる「Freeraser」があります。ゴミ箱に捨てる感覚で利用できるシンプルさが特徴です。また、「DESTROY」も代表的な無料ソフトで、ハードディスクの中身をまるごと消去できます。

Q.壊れているパソコンでも回収してもらえるのか?
A.ほとんどのパソコンリユース業者では、故障または不具合が起きているパソコンも回収可能です。マウス・キーボード・プリンターなどの周辺機器も回収しているので、まとめて処分できるでしょう。

Q.パソコンはどのようなものに再資源化されるの?
A.鉄・アルミニウム・鋼など金属やプラスチック類が含まれているため、再資源化されるものも多種多様です。たとえば、ほかのパソコンの部品用になったり、金属製品の原料として使ったりします。

Q.業者によるデータ消去サービスは?
A.「パソコンダスト」では、論理的ハードディスク消去機と論理的ハードディスク破壊機の2つを利用して、データを完全に抹消します。論理的消去と物理的破壊を組み合わせているので、情報漏えいを確実に防ぐことが可能です。

Q.パソコン以外の取扱商品が知りたい
A.業者によって異なりますが、生活家電・デジタル・AV機器・カーオーディオ・ゲーム機・楽器・スチール家具などの商品が回収可能です。ほかにも処分したいものがあれば、まとめて手放すとよいでしょう。

まとめ

日立のパソコンの処分は、「一般社団法人 パソコン3R推進協会」による回収・リセール・パソコンリユース業者に依頼する3つが主な方法です。PCリサイクル法によって、基本的に自治体で回収してもらえません。また、日立のパソコンは10年以上前に販売されたパソコンなので、買い取ってもらえる可能性もかなり低いと思います。ただし、パソコン内部にはレアメタルなどの貴重な資源が含まれているため、修理部品用として回収してもらえる可能性があるでしょう。その際は、無料回収のパソコンリユース業者の利用をおすすめします。データ消去サービスを行っている業者もあるので、自分で行うのが不安な方はぜひ相談してください。