ハードディスクの物理破壊とは?~HDDの安全な破壊方法と注意点~

“ハードディスク”には今まで保存していたデータがたくさん入っています。
HDDを物理破壊するときは注意しなければなりません。
自分でハードディスクを破壊するとなるとドリルなどの工具が必要になるでしょう。
そこで、安心して物理破壊する方法や注意点、業者に依頼するメリットについて説明します。
ハードディスクの物理的な破壊方法を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

  1. ハードディスクの物理的な破壊方法
  2. ハードディスクを破壊する際の注意点
  3. 業者に依頼するメリット
  4. まとめ

1.ハードディスクの物理的な破壊方法

ハードディスクの円盤はアルミニウム・ガラスなどの素材でできています。
物理的に破壊すれば完全にデータを消去できるでしょう。
そこで、ハードディスクの物理的な破壊方法をご紹介します。

1‐1.HDDを取りはずす

ハードディスクを物理的に破壊するには、まずHDDをパソコンの中身から取りはずさなければなりません。
パソコンの構造によって異なりますが、ほとんどはDVDドライブの近くにHDDがついています。
パソコンから取りはずすために、工具を使いましょう。
ハードディスクのふたにはネジがついているため、ドライバーではずしてください。ドライバーを使えば簡単に取りはずすことができます。
パソコン本体からHDDをはずした後、ハードディスクのふたもはずさなければなりません。
そして、円盤が見えるような状態にしてください。
円盤が見えるような状態にすれば、後は傷をつけるだけなので簡単です。

1‐2.ドリルでHDDに傷をつける

物理的な破壊方法にもさまざまなやり方があります。
カッターで傷つけてみると、傷が簡単につくでしょう。
また、トンカチで打つとハードディスクが曲がります。
しかし、トンカチやカッターを利用して傷をつけても中に入っているデータは削除できません。
完全に物理破壊をするためには、ドリルを使ってください。鉄工用のドリルを使用すれば、完全にHDDに穴をあけることができます。
穴をあけるとデータ復旧は難しいです。
データを復旧するための専用ディスクを利用しても、データはもとに戻らないので安心してください。
しかし、工具用ドリルを使うときはケガをしないよう気をつけなければなりません。

1‐3.銀色シールがついていない場合

銀色シールがついている、ついていないハードディスクがあります。
銀色シールの下にネジが隠れている場合があるので注意してください。銀色シールをはがしてネジをはずしましょう。
銀色シールがない場合は破壊しても大丈夫です。
また、物理的破壊でも、分解する方法があります。
ドライバーを使って曲げるやり方もあるでしょう。部品を1つずつはずして分解すると復旧できなくなります。
しかし、分解するまで時間がかかるのが難点です。
分解するときは工具を使って少しずつ取りはずしていかなければなりません。
必要な工具がなければなかなか分解できないでしょう。

2.ハードディスクを破壊する際の注意点

2‐1.HDDを破壊する際のケガに注意する

自分でHDDを物理破壊するときはケガに注意が必要です。
物理破壊に慣れていない人がHDDを破壊するとき、円盤のガラス・プラスチックでケガをする恐れがあります。
実際、飛び散ったガラスの破片でケガをした人が多いのです。
ガラスのない円盤もありますが、ほとんどはガラス・プラスチックでできているので注意してくださいね。
ガラス・プラスチックで飛び散らないように工夫するコツがあります。
コツとしては、ドライバーの“テコ”を利用した原理です。
円盤の下にドライバーをさしこみ、セロハンテープで隙間をふさぎましょう。そして、ドライバーのテコを利用すると破片を防ぐことができます。
特に、女性は大切な手に傷がつくので要注意です。
ハードディスクを自分で壊すのが怖い人は無理にする必要はありませんよ。

2‐2.念には念を、データ消去ソフトを利用する

ハードディスクを破壊する際、データ消去をしましたか?
破壊方法は物理的以外にも専用ソフトを利用した方法があります。
中には初期化をする人もいますが初期化だけでは不十分です。初期化だけでは復旧ソフトを使用してもデータがもとに戻ってしまいます。
初期化ではなく、完全にデータを消去するため、専用ソフトを使用してください。
また、物理破壊をすればいいと思ってしまいます。しかし、念には念が必要です。
物理破壊の前に専用ソフトでデータを消去しましょう。
後悔しないためにも、データは完全に消去しなければなりません。
実際、中途半端な消去法で入っていたデータがそとにもれたケースもあります。
データがもれた後では対処の仕様がありません。自分で物理破壊をするのが心配な人は、業者に依頼する方法もありますよ。

3.業者に依頼するメリット

3‐1.安心してHDDの破壊ができる

パソコンや不用品などを回収している業者の中には、ハードディスクの破壊を受けつけているところがあります。
自分での破壊が難しい場合、業者に依頼してください。
業者に依頼するメリットは、主に2つあります。
1つ目は、「ケガをする心配がないこと」です。
HDDを破壊するときはガラスの破片が飛び散る可能性があります。しかし、業者に依頼すれば自分でする必要がありません。すべてプロの業者がしてくれるため、ケガ予防につながります。
そして、2つ目のメリットは「完全にデータの消去ができること」です。
業者には専用の破壊装置があります。論理的ハードディスク消去機や物理的ハードディスク破壊機の2つがあるので、安心して任せることができるでしょう。
自分で破壊するよりも安心してハードディスクが処分できます。

3‐2.業者に依頼する際は“証明書”を依頼する

業者にハードディスクの破壊を依頼するときは、“証明書”の発行を依頼してください。証明書には「完全にデータを消去しました」という内容や作業日・消去方法・ハードディスクの型番などが書いています。
何かあったときは証明書が大切なものになるでしょう。
また、業者の中には不正を働くところもあります。
本当に信用できるかどうか確かめるためには、証明書を発行しているかどうかが重要です。証明書を発行できない業者には注意してください。
依頼をしても完全にデータを消去してくれない確率が高いでしょう。
安心して依頼できる業者を選ぶためにも、“証明書”を発行しているかどうか確かめてくださいね。
ただし、証明書を発行する際は手数料がかかる可能性があります。
手数料の金額を必ず確かめてから依頼しましょう。
証明書発行は、郵送しているサービスもあります。ぜひ業者を利用してみてはいかがでしょうか。

4.まとめ

ハードディスクの物理的な破壊方法や破壊する際の注意点、業者に依頼するメリットについて説明しました。いかがでしたでしょうか。
ハードディスクを破壊するときは注意しなければならないことがたくさんあります。
物理破壊のやり方によってはケガをする恐れがあるので要注意です。
無理に自分で破壊しようとすれば失敗してしまいます。失敗すれば、データももれてしまうので気をつけてください。
データの漏えいが怖い人は思いきって業者に依頼しましょう。
業者では専用の破壊装置があります。
データを完全に消去したという証明書も発行できる業者に依頼することが大切です。
安心でき信頼できる業者かどうか確認したうえでHDDの破壊を依頼してくださいね。